『小悪魔アゲハ』の思い出
大変申し訳ございません。
今月、更新ペースを維持することができなかったため、過去に雑誌に書いた記事の再掲載をさせていただきます。
以下は、2010年8月の『二次元ドリームマガジン』vol.54に書いた文章の再掲載となります。
女子中高生がふだん読む雑誌
毎日新聞の「学校読書調査」によると……。
最近の高校3年生の女子が「ふだん読んでいる雑誌」は、1位が『ポップティーン』で、2位が『ノンノ』、3位が『小悪魔アゲハ』だそうです。
(高3女子の7.9%が「ふだん読んでいる雑誌」として『小悪魔アゲハ』を挙げました)
もちろん高3だけの話ではなく、たとえば、中2女子でも4.2%が「ふだん読んでいる雑誌」に『小悪魔アゲハ』と答えています。
そんな『小悪魔アゲハ』は、2006年創刊のファッション誌。
その特徴は、キャバ嬢を中心に、夜のお仕事をしている「ちょうちょ」をモデルに使っていることです。
それが時代にハマったらしくて、かなり売れています。
本来は20代がメインターゲットだと思いますが、背伸びしたいお年頃のティーンにも読まれているみたいです。
進化する自分研究家
さて、そんな『小悪魔アゲハ』を読んでみると、登場するキャバ嬢の面々は……。
「コンプレックスをバネに進化する自分研究家! 家村マリエ」
「マンバからすっかり白肌のage嬢になりました♪ 昔はマンバ! 今は昼キャバ♥ 一条ありさ!!」
……といった感じ。
「ライブハウスでヘドバンしても崩れない決意と髪型♥」
という感じで、『小悪魔アゲハ』の魅力といえば、何といっても、この素晴らしい言語センスです。
そうして、
「日曜の夕方といえば!! サザエさん!! というくらい、粘膜を埋めることは、私たちにとって常識すぎて、空気みたいに当たり前のこと!! で、みんなどのへん埋めてる?」
という前フリから、「粘膜の達人による埋め方講座」が始まる文章展開は読めません。
「目頭ちょこんのラインは今、5通りあった!! 目頭2:50!!!」
そんな感じで、お化粧やファッションに関して、役に立つ情報が満載です。
巻き髪1000本ノック
そして、キャバ嬢といえば、盛りと巻きです。
「私たちが覚えたいのは英語よりも、歴史よりも巻き髪!! 本日開講!! 巻き髪1000本ノック!!!」
といった記事を見ると……。
「クレオパトラより気高くクロス登山♪
噴火口から飛び出た★ りなマグマストレート♥」
「動かざること山のごとし♥ ガチ盛り信玄巻き♥」
「馬のたてがみ! マキバオーねじり♥」
「前髪が立体交差点♥ 環状線ストレート♥
スジのトンネル抜けたら恋の大渋滞発生中♪」
などなどが、具体的なセット方法といっしょに紹介されています。
それから、
「東京タワーより輝く♥ 日本一の333本スジ巻き!!!
東京タワーにいるドラミちゃんが天使と一緒にエリカ様の結婚式へ…♥」
「のび太さんもセワシ君もみんな夢中のドラミちゃんのリボン♥」
「気分はネコ型メイドのドラミちゃんだよ♥」
など、『小悪魔アゲハ』はドラミちゃんのキャラを誤解しているフシがあります。
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