ボクらはみんな生きてゆく! (6) (ビッグコミックス) コミック – 2023/7/28アキヤマ ヒデキ (著)  感想

完結巻読んだわ★

(以前の感想→ボクらはみんな生きてゆく! (5巻まで) (ビッグコミックス) コミック – 2023/2/28アキヤマ ヒデキ (著) 感想|麗藤ちよこ (note.com)

しっかりすっきりした読み応えで満足感もお高め♡
田舎暮らしのバイブルとして長く読まれるべき作品に昇華しとるとオモ。
手塚治虫大賞くらいは受賞させるべきでは??と個人的思惑(^^♪


どこまで実話なんだろう・と疑うくらいには夢いっぱいで
なろう系どころではない成功譚?というか
尾羽打ち枯らした漫画家くずれが実家に帰って
(しかも歓迎されてない。まめに帰省していた次男の方に期待していた)
害獣である鹿やイノシシを駆除したり
捨てられていた肉をジビエとして資源活用したり
うなぎをはじめとした川魚をとったり
養蜂まではじめる八面六臂🌟

九州地方は熊がいないとはいえ
死に物狂いの鹿の角やイノシシの牙にかかったら命に係わる大怪我だし
山からはキノコや山菜といった恵みと共に足を踏み外せば・といったリスクもまた存在するわけで><。


ずぶの素人だったヒデキが罠猟を教わり自分でも工夫・改良を重ねて名人の域まで成長していく姿はわくわくします✨
バットで撲殺・ナイフで解体するのは死という厳正な儀式から隔絶された現代人にはハードルが高いようにも感じますが
そもそもお肉を得るためには殺さなければ得られない貴重なものなんだよな・と感謝を持って味わうべきものなのよな・と再確認★


解体場までこさえて全国に美食(の材料)を提供する側にまわった実業家としての顔を見ると・・・もうアホらしくて漫画なんか描いてられなくなるんでね?と憂慮しちゃうわ><。

漫画もまた徒手空拳からでもどんな嘘八百つける可能性しかない職ではあるけど
創世期にはライバルは掲載誌に載ったへたくそが相手だったから
『これなら俺でもイケる!』て思えたんだろうけど
今はこれだけ名作が積み上がってる状況で過去の巨匠を超えるつもりじゃないと埋もれる確率の方が高いもんね><。


そう考えるとイノシシの大物一頭と大して期待されてないコミックスの初版が同じくらい?だとしたら効率を考えたらそらもう・・・



つうても自然が相手だと読み切れない要素の方がでかいし
こんなにやり方大公開してたらライバルが増えて
獲物としての資源が枯渇するリスクも?
・・・先行者利益として加工場や販売ルートを抑えてるから
危険な猟を担ってもらえたらかえって得なのかなあ・・・



ヒデキがここまで頑張れたのは愛する妻に安全でおいしいものを食べさせたい一心からかな。
かなりハイソなご出身できっと美人な得難い女性で
まぐれのようにおつきあいはじめたところで過敏症になり都会で暮らせなくなった彼女をつれて田舎暮らし。
彼女の喜ぶ顔を見たら疲れも吹き飛んで?

妻の登場シーンは少な目だけどどのシーンも大事にされてる感じがステキ。
ウラヤマシス!(地団駄)



この作品は田舎に帰って2年の経験を積んでから連載スタートしたそうで
それにしては濃い内容で
アウトドアブームな近年にぴったりな時代性も反映してるし
長年の漫画家スキルもあって安心して読める良作になってるのよ。
集大成感。


地域のリーダー、罠名人、自然食品の供給自営業者として
お忙しいはずでしょうがまた続きというか新作読みたいわぁ。


なにも持たない人が描いたものより
経験や忙しいくらいにあれこれ抱えた人の描いたものが面白いのは当然と言うべきか・
いやはや夢しかない者でも飛び込めるのが創作という世界なのかしら?
ふむう。

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