カメラの究極の操作性とは?理想のカメラのかたち
皆さん、「こんにちは!」「ジャンボ!」この言葉、知っている人も多いかと思います。僕の世代、中学の英語の教科書も冒頭に載っていた言葉、タンザニア、ケニアで広く使われているスワヒリ語で、やあ!て意味。
ケニアを拠点に活動している僕にとっては普段使っている言葉になります。
ぼくは、ケニアでカメラマンをしている、フォトグラファー TAKASHI IWAMOTOと申します。
という事で、今回はカメラマンとしても、フォトグラファーとしても切っても切れない存在の、カメラ。
その操作性について書いていく事にします。
僕は、飾り付けの無いデザインが好み。無骨なやつですか。
最近のすっきりとしたデザインよりも、ダイヤルがごてごて付いた無骨なデザインが好き なのです。
理想的なカメラのかたちを、僕なりに考察する。
今まで使ってきたカメラの中で、僕にとって最も理想的なカメラのかたち、それはフィルムカメラのニコン、F4。
機能は写真専用に限られるF4、この操作系は、究極の操作系だと考えている。
なぜ究極の操作系と考えるか?
目視しなくとも、手探りでほとんどの機能の設定が素早く出来てしまうから。
このF4の操作性、暗闇でもカメラを見る事無く全ての設定を完了させる事が出来てしまうのだ。
手探りで、シャッター速度を除く、カメラのモード設定状況、露出補正状況、連射モード、オートフォーカスモード、絞りの値、の何もかも手探りで分かってしまう。
X1/250秒にロックが付いているので、グリグリとシャッター速度をまわしてロックがかかればx1/250秒。
マニュアルでフラッシュ1/250の設定は、カメラを見ずともすぐに出来てしまう。
手探りでカメラの設定が出来るとどんなメリットがある?
手探りで設定が出来れば、撮影中、被写体から目をそらさずに、カメラの設定を完了させてしまうことが出来るのだ。
それだけ被写体に集中でき、シャッターチャンスを逃したり、設定をミスすることも最低限に抑えられる。
僕の使っているD3や、D850、D800Eなど、他の愛機に関してはモードの設定も、露出の設定も、手探りでは分からず、設定状況を目視して確認する必要がある。
知らぬ間にグリグリと電子ダイヤルを回してしまい、思わぬ設定になっている事もしばしば。戻すのにも時間がかかってしまうのだ。
絞りリングのありがたさ
昔のほとんどのレンズには、レンズ側に絞りリングがついていた。
長い望遠レンズは別として、絞りの設定は、ボディ側のダイヤルをグリグリ回すより、レンズに付いた絞りリングのほうが圧倒的に操作しやすい。
最小絞りから、最大絞りへの設定も一瞬で操作出来てしまう上、1/3よりも細かな微妙な絞りの設定も可能だ。
ニコンのレンズの場合、ファインダー側から見て反時計回しにすると、絞りを開く。
大抵、端まで回すと開放、そこから、一絞り、二絞りと設定。ニコンのレンズには一絞りごとにクリックがついているので、分かりやすい。
ボディに表示される数字を見ながらではなく、手探りで素早く設定出来てしまうのだ。
数字ではなくて、これぐらい絞ろう、空けようってな感じ、イメージで絞りを調整する。
目視せず、1秒もかからず好みの絞りが設定出来てしまう。
その中間も自由自在のアナログだ。
被写体を見続けたまま、一瞬で絞りを設定できてしまうのだ。
それが、絞りリングの大きなメリット。
F4の大きな欠点になってしまうが、絞りリングが無いいまどきのレンズだと、任意の絞りが設定出来ない事。
使えるには使えるが、プログラムモードと、シャッター速度優先モードに限られる事になる。
という事で、僕は、レンズを選ぶ際、絞りリングに結構こだわるのだ。
今見ても惚れ惚れするF4のデザイン。軍幹部のごちゃごちゃ感がたまらない。
ごちゃごちゃといっても、これ以上シンプルには出来ないほどにまとまっている。
しばらくぶりにF4sを手に持ってみると、ずしりと思い。
電池が入っていなくても重い、電池6本入れると当然、さらに重い。
いまどきのカメラと比べて、かなり密度が高い感じがする。
いまどきもダイヤルで操作できるカメラがあるがちょっと違う
このF4、各ダイヤル、レバーが、手探りで現在位置が分かる工夫がされている。
最近のカメラ、ダイヤルがついていても、ツルリと360度、出っ張りなどの目印がついていないので、手探りで現状の設定を知る事は出来ない。
結局使い慣れても目視で設定を確認する必要が出てくる。
それに対して、露出補正のダイヤル、右上にロックが付いていて、使い慣れる必要はあるが、触るだけで出っ張りの位置で現在の露出補正値が分かってしまうのだ。
連射モードダイヤル、露出モードダイヤル、露出モード、フォーカスモードすべてにおいて然りである。
手探りで操作できる機種があったらごめんなさい。
このF4s、高校卒業前に購入。
郵便配達と、建設現場のバイトでやっとの事貯めたお金を、全てはたいて新品で購入した、青春の思い出が詰まったカメラでもある。
高校卒業前から、郵便配達、建設現場でアルバイト、「ベルミーもってこい!ほら!」と言われていたのを思い出した。
全てはF4Sのため。
ベルミーって何だろう?セメント???
若干18歳の若造。
さて、F4の設定の方法を詳しく見ていく
どのように手探りで操作出来るのか?
電源スイッチと、連射モードが一体となっている、
電源Off、S、CH、CL、CS、セルフタイマー
このダイヤルスイッチも、ノッチとロックが付いていて、現在の設定が手探りで分かる仕組み。
露出モード設定
露出モード設定は独立したレバーが、露出補正ダイヤル根元に付いている。
右下から、M、A、S、P、pH手探りで、触るだけで現在どのモードなのか知る事も出来る。僕の場合Mのマニュアル、Aの絞り優先モードを使うことが多かった。
手前いっぱいまでスライドさせるとMモード、一ノッチ動かしてAモード
お次は露出補正ダイヤル
-2から+2まで、1/3段ごとに調整出来る。このダイヤルが優れているのは、ロック機構が指の引っ掛かりになり、出っ張りの位置で、現在設定されてる露出補正値も手探りで分かってしまう。
引っかかりというか、ロック機構。ロック解除を押しながら回すダイヤル。
ロックが付いていながら、指一本で操作出来る優れもの。
このでっぱりが無いと、目視しなければ現在の露出補正値は分からない。
最近のダイヤル設定のカメラも、手探りで分かる目印は付いていないので、目で見て確認する必要がある。
シャッタースードは設定している数字を見る必要があるが。
シャッター速度1/8000と次にX、1/250があって、ロックがかかる。
暗闇でもX接点には素早く手探りで設定できてしまう。
このダイヤルのメリットは、スローシャッターから高速シャッターまで、素早くセットする事が出来る事。
欠点は、1段1段で、中間のシャッター速度が選べない点。
ファインダー右サイドに付いている、測光モードダイヤル。
ロック解除ボタンを押しながら、回すダイヤル。
このダイヤルもスポット、マルチパターン測光、中央部重点測光のどの状況にあるか手探りで分かる。
オートフォーカスモード
カメラ正面、レンズ接続側に付いた、オートフォーカスモード切替スイッチ。
構えてレンズ左側、マニュアル、シングル、コンティニュアスの切り替えが付いている。
手探りで現状が把握出来る操作性。
コンティニアスといっても、すごく限定的。
フォーカススポットも今では考えられない、真ん中1点のみ。
コンティニュアスで動体予測オートフォーカスが作動するのは、高速連射CHでは働かずCLの秒間3コマ相当でやっと働くもの。
動体予測とかも懐かしい言葉だ。
初めて採用したのはミノルタアルファー7700iだったか。
こんな感じで、全ての操作系のダイヤルやレバーが独立、カメラの設定状態が手探りで把握できる工夫がなされているのだ。
これらの設定は全て右手で操作出来る、左手はフォーカスと、絞りの設定、連射設定、そしてズームの操作を行う。
その他のF4の、良い点
長時間露出でも電池を消費しない、Tタイムが付いている事。
この機能があるがために、F5購入後もメインはF4だったのだ。
F4のマルチパターン測光による露出は、F4のほうがイメージしやすく、補正するのであるが露出を外す事も、F5よりも少なかった。
当時、F5の露出がどうも合わないので、サービスに点検に出したのだが、正常だった。それだけしっくりこなかった。
ファインダーで受光した光で、ファインダー内情報の液晶を照明する仕組み。被写体の明るさに応じた明るさで、ファインダー内情報を見る事が出来る。
暗闇で、目をいたわりたい場合、イルミネーターの電源を切れば数字は見えないが、画面を暗くする事が出来る。
でも、フォーカスエイドの明かりは消す事が出来ず、結局はフォーカスエイドの光がまぶしいので、電源を切ってピントを合わせたり。
イルミネーションONにすると、美しい緑色の光で照射される。
レンズの絞り値は、F3同様、光学で見る事が出来る。
古い、機械式も、電子式両レリーズに対応。
って、ところかな。
思いついたまま書いてみました、とりあえず今回はここで閉じることと致します。
お読みいただきありがとうございました。
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