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好きなことを、好きということ。

小学1年生になった息子は、戦隊モノが大好き。毎日、朝一番で動画を鑑賞するのが楽しみすぎて、母より早起きする習慣を身につけてしまったくらいである。

今の時代、動画サイトなどで過去作まで遡ってみれるから、自分好みのシリーズをみつけることもできる。今のブームは10年以上前の作品『仮面ライダー電王』。起き抜けの第一声が「俺、参上。」だったりしている。

テーマソングも大好きで、[電王]はもちろん、[エグゼイド][ゴーオンジャー][ゴーバスターズ]…彼の好みのテーマソングを、家でも、車でも、聴いている。ちょっとは違う曲をきかせて、とこちらが懇願するぐらいのヘビーローテション。

ノリのよい曲には、つい身体が自然に動いている。気分の良い時は、テーマソングをかけながら、彼の思うままの自由な振りつけのダンスを披露してくれる。チチカカコでは、年長のころから恥ずかしがって踊らなくなった彼のダンスを見る時間は、私にとって、とても幸せな時間だ。

そんな彼が、先日ふと「俺、学校では戦隊モノを好きって言ってないねん」ともらしてきた。「えっ?そうなん?こんなに好きなのに?」とびっくりして言うと、「うん。他にだれも好きな人いないし、恥ずかしいから。」と言う。

「そうなんやー」といいながら、母として、彼の言葉にもどかしさを感じた。一方で、(あーそれ、わかるわかる。自分がすごく好きなことって大事やから、大事すぎて、人に何かいわれてしまうのが嫌で、好きって言えないって、めっちゃわかるー!)と共感しまくっている自分がいることに気づいた。

そしたらなんだか急に、全体的に、愛おしさを感じて、「戦隊モノに興味がない人もいるかもしれないけど、好きって人もいるかもしれんよ。好きなことを好きと言い続けて、いつか好きだという人と会えたら、好きがもっと大きくなって、そうしたら、もっともっと楽しくなるんじゃないかな」と言っていた。

それは、もちろん彼への言葉だったけど、同時に自分に向けてのエールでもあった。

好きなことを好きといえるように、私も、なる!

2020.8.17 野呂諭美




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