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コロナ禍の振り返り(よしの)

ちらちら”は新潟市内のいろいろな場所や人にご協力いただいて、「筆談カフェ」を中心に催しを開いてきましたが、コロナ禍になってしばらく催しをお休みしていました。
その間、それぞれがどんな風に過ごしていたのか気になったので、
質問を3つずつ出し合って答えてみました。

よしの編です。

よしのプロフィール
食と暮らしに関するワークショップの企画運営を行う傍ら、様々な年代の方にライフストーリーを聞く活動(聞き書き)を行っている。最近は、聞き書きで感じたことを元に、「老い」を多世代で考え、捉え直す何かができないかと思っている。

〇コロナで人との付き合い方は変わった?

なんとなく人を誘いづらいなーと感じることも多くて、ふらっと立ち寄った店や家でもあまり長居しなくなったので、人と接する時間は減ったなあと思います。
自分で予定をつくらない限り、家族以外の人に「出会う」こと自体が難しい時期もありました。
勝手に相手の状況(例えば、高齢者であるとか、家族に小さな子がいるとか)を想像して、会うのを遠慮した方がいいのかなあと思うようになったのもコロナ禍になってからです。
その反面、人に会いづらい時期だからこそ、自分にちょうどいい人付き合いを見つめ直すきっかけにはなりました。
自分に必要な機会や、人との関係性、距離感を考えられたので、自分自身の感覚(直感?)への信頼は高まった気がします。

〇ステイホーム生活どうだった?

私は、あたたかい季節は新潟の割と大きなまち、さむい季節は宮崎の小さなまちで暮らしています。
新潟ではイベントを企画したり、人と会う機会をつくったりすることの多い暮らしですが、
宮崎では家の中でできることを粛々と進めたり、庭や畑の仕事を黙々としていて、そもそも家族以外の人に会うことや出掛けることが多くはありません。
なので、ステイホーム期間中も生活自体はあまり変わらず、もともと「ステイホームな生活」をしていたのだなあと思いました。笑
ステイホームをする人が増えたお陰で、今まで現地に行かないと見られなかったものや聞けなかったものがオンライン配信などで楽しめるようになったのは純粋にありがたかったです。

〇自分にとって必要なものがはっきりしたけど、みんなはどうだったんだろう。

私もそんな感覚があります。
必要なものって、本当に人それぞれなんだなあとも感じました。
友人と話していても、直接会って人と触れ合うことを必要とする人もいるし、「みんな家にいよう」という空気が意外と心地よかった人もいました。

■最近、手紙を書くことはありますか?

よく書いています。
コロナ禍で少しずつ閉塞的な空気を感じるようになった頃にもよく手紙を書いていました。
その時気に入っている茶葉と一緒に手紙を送ることが多いです。
コロナ禍の初めの頃の手紙には、「ゆっくりお茶飲んで、健康に過ごしましょうね」ってやたらと書いていた記憶があります。笑

■この半年くらいの間に、何か「ちらちら」しましたか?気になることを覗いてみたり、誰かと話したりしたことがあったら教えてください。


最近は、友人が制作に関わっていたタイに関するZINEを読んで、タイの政治について気になって調べています。
そのZINEは研修でタイを訪れた鹿児島の大学生たちがつくっていて、タイトルは「タンカムターム」。タイ語で(当たり前を)疑うという意味です。
タイの政治のことを考えながら、私が今暮らしている日本の政治についての興味も増しました。

■そういえば、お元気ですか。

私は元気です!はじめはコロナ禍の空気感にのまれて少し気持ちが塞ぎましたが、よくよく考えると私の生活はあまり変わらないなあと気づいてから元気になりました。
今思えば、気持ちが塞いだきっかけは、よく行く図書館が閉まってしまったことが大きかった気がします。
いつでも行けた場所に突然行けなくなって、無意識に「居場所」だと思っていたのだな~と気づきました。私の場合は図書館が大切な居場所でもあったのだなあと。

▽コロナの間思ったこと。

最初は、マスクや手指を消毒することにちょっとした特別感がありましたが、今はなんだか普通になってある意味「当たり前」の行為になったなーと思います。
当たり前なので、あんまり考えずにいるというか...。それって本当にいいのかなと考えてしまいます。
マスクや手指の消毒自体の善し悪しではなく、何も考えずに当たり前に行うことへの危機感というか。不思議な感じです。
自分の当たり前を押しつけたりしないようにしたいなと、少し気持ちをきゅっと引き締めています。(常に意識するのは難しいですが、そうでありたい)

▽みんなが感じてることとか。

よくわからないです。
身近な人たちはその日の仕草や纏っている空気で感じていることをなんとなーく察することもありますが、
「みんな」となるとどうかなあ。
コロナに関しても、気に掛けている度合いが人それぞれですよね。その人の今いる環境やこれまでの人生によって、コロナへの心理的反応も違うよなーと思います。

▽いま足りないな、あるといいなと思うこと

私の場合は、知らない人やものとの出会いが少なくなっているのであるといいなと思います。
あと、自分以外の複数の他者の言葉を一気に聞く機会もなくなっているので、あるといいなと思います。
以前は筆談カフェなどで、はじめましての方とお会いして何気ない話をしたり、一つのテーマに対して一緒に考えたり話してみたりする機会があったのですが、今は以前のように気軽に複数人(10人以上とか)と集まることが難しい場合もあります。
もっと雑多な会話や、「何にも生まれなかったね。笑」という時間もあるといいなーと思っています。

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