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音楽好きがイマイチ扱いに困っている感があるアーティストまとめ

1.ビートルズ

いきなり頂点の登場です。60年代70年代を生きた人からすれば信じられないことでしょうが、今の(自称)音楽好きのほとんどは多分、ビートルズ全く聴いてません。

でもね、普通に考えてみてください。今の子達からすれば60年代の曲なんて古すぎて聴けないですよ。現代はねホント、音のキメ細やかさが違うので、昔の音源なんて聴いたら変なアンティーク感が出ちゃって曲の良さとかそういうのが入ってこないです。

それなのに保守的な音楽好きが、ビートルズ至上主義をいつまでも掲げて、フェスに行くような若者の声を押し潰していただけです。

いや、ビートルズは現代でも通用する!と思いのアナタ。確かにタックスマンは現代でも通用する強度のあるガレージロックですよ。でもね、それ聴くぐらいなら今の子達はアクモン聴きますよ。


2.ジミヘン

言わずと知れたギターの神様。現代人の感覚で例えるならお笑い界でいう松本人志。なぜならダウンタウン同様、ロック界にはジミヘン以前、以後って言葉があるから。加えて、松本人志って笑いを変えたってだけじゃなくて、登場してから何年経ってもその地位を脅かす人が現れないぐらいの天才じゃないですか。ジミヘンもそう。各媒体でのギタリストランキング、ジョージハリスンやフルシアンテのやり場に困っていますが、なんだかんだで必ずジミヘンが一位です。

ジミヘンに関しては、古すぎて聴かれてないってのもあるけど、如何せんスローでブラックミュージック感が強くて全然キャッチーじゃないから直接の影響下であるハードロック界からも敬遠されている。下の曲はジミヘンのデビュー曲。当時のロックファンは、ハァ!?なんじゃこれ!スゲエ!ってなったが、現代っ子が聴くと、おお、、ん、んん、、すごい、ね、、ってなってしまうはずだ。

しかし、ジミヘンはギターサウンドが飽和状態になってる感がある現代にこそ真に聴かれるべき音楽だと思う。特に"All Along The Watchtower"はこれを聴かずして音楽好きを名乗って欲しくないぐらいの大名曲だ。特にギターソロは何回聴いても鳥肌が立つ。


3.V系全般

当時のJ-POPのメインストリームから逆行するかの如く生まれたV系は最終的にGlay、ラルクでロックの頂点を取るが、、やはり歌謡的な邦楽を好む人からは敬遠され続けている。見た目で食わず嫌いされている。悲しい。V系が流行った理由って、やっぱ不景気深刻化してちょっと若者がひねくれてたからかな?

あともう一つ、必ず知っておいて欲しいことがある。ほとんどの人が、V系アーティストを派手なメイクをしていて、ナルシスト要素が入っているというものとしている。しかし、この思い込みは大変に危険である。

なぜならV系アーティストは、自らをV系と言われることをよく思っていない可能性があるからだ。

まずV系というのは、ハードロックや演歌といったような音による分類ではなく、見た目によるジャンル分けである。そのため、あくまで音を追求してきたアーティストからすれば、格好だけの奴等みたいな捉え方をされて心外だというわけだ。

実際、ラルクや黒夢の清春は自身がV系と呼ばれることをよく思っていない。だからこれらのファンに向かって、ラルク?ああ、V系ね!なんて言おうもんなら即座に反論がくる。

”V系”という言葉は、見た目でジャンルわけできるために非常に便利で、危険なものだ。このことを頭の片隅に置いてほしい。(まあキレる方も心が狭いと思うが。。)

まあとにかくさ、Rusty Nailぐらいはさあ、聴いとこうぜ。


4.ニルヴァーナ以外のUSオルタナ


90's洋楽つったらNirvana、oasis、レディへ、レッチリ、グリーンデイでしょ!って雰囲気がすごい。この5組の存在感がとにかくすごい。しかしR.E.Mやスマパンも忘れてはいけないはずだ。

以下は僕が現代の日本の音楽好きの趣向を知るために重宝しているみのミュージックチャンネルだ。ここでのランキングはこのようになった。

      
11位 Green Day 793点
10位 Pink Floyd  809点
9位 The Rolling Stones 854点
8位 Michael Jackson 1120点
7位 Red Hot Chili Peppers 1240点
6位 Led Zeppelin 1380点
5位 Radiohead 1503点
4位 Nirvana 1825点
3位 QUEEN 2571点
2位 Oasis 3735点
1位 The Beatles 6455点

143位 R.E.M.
121位 The Smashing Pumpkins ..!

名だたるアーティストを抑えさっきの5組は軒並みランクイン。一方例の二組はこのザマである。これは端的に言って、日本人がUSオルタナというものを理解せず、ただただニルヴァーナの存在だけが伝わったからだ。

90年代以降の音楽を説明する上で、オルタナティブロックは極めて重要なため、”オルタナ”という言葉はみんな知っているが、実際はニルヴァーナしか知らないという人が多い。なので誰かが張り切ってオルタナの話をした時に、必ず愛想笑いや曖昧な相槌を打つしかない人が絶対いるはずなのだ。

90年代オルタナを読み解くカギは、”今ここを生きるしかないという絶望”である。詳しくはこの記事で。

にしても1979はマジで名曲。若者の空虚感と同時に、自らの生を肯定し包括するための大きな流れすらも表現している。20年先も色褪せない名曲だ。


5.ストーンズ

”一番ロックなアーティストは?”という問いに対し、このバンドの右にでるものがいるだろうか。音楽性からその姿勢に至るまで、常にロックンロールという概念を最前線で体現し続けてきたバンドがストーンズであることには誰も異論がないはずだ。しかし、、

彼らの音が、現代人の耳に馴染むかといえばそうとはいえない。

もちろんキャッチーな曲はある。Paint it  blackとか、Jumping jack flashとかSatisfactionとか。うん。

それだけ。

ストーンズはブラックミュージック色が強いんだけど、星野源とか髭男とかの親しみやすい路線では全然なくて、泥臭さにこだわったジメッとした陰のロックが多い印象。加えるとなんというか、リズム感覚が僕らが親しんでるのとはちょっと違うんだよね。つまりストーンズは(今から見て)わかりやすい華やかさがないのが本来の通常運転。むしろここまで有名なのが不思議なぐらい。正直ロック全盛の時代に生まれず、上の三曲もなかったら知る人ぞ知る存在に留まっていただろう。

この曲を聴いてもらえばわかりやすいが、ストーンズってね、なんていうか、自然に手が伸びないのよ。ビートルズは割とどの曲も気軽に聴こうって思えるんだけど、ストーンズはね、それ用に気構える必要があるの。先ほどの、みのミュージックのランキングでも9位。一応ストーンズってビートルズに次ぐ知名度を誇るけど、にも関わらず先述の90年代五大バンドに人気では劣っている。もはやストーンズはその音楽よりもロゴのほうが有名になってしまった。


しかし偉大なバンドであることは変わりないため、ストーンズの話をされた時、聴いてませんとか、正直良さがよくわかりませんとは言いづらいので困ったものだ。


クイーン

日本と相思相愛の関係にあるクイーンだが、ロックファンからは正直扱いに困るバンドだ。なぜなら、クイーンの音楽は単なる娯楽に過ぎず、その割りに人気がありすぎるからだ。要は、聴いていくうちにジワジワと沁みてくるような要素、いわば深みがないのだ。日本でいうグレイみたいな感じだろうか。

そのクセ人気だけはすごいので、好きな洋楽は?と聴けばクイーンを挙げる人が多い。そう答えられるたびにロックファンは微妙な反応をせざるを得ないのだ。クイーンのことを好きであるのはその人の自由だが、ある種の人間からは、自らの文化的レベルを下に見られる可能性があることを知っておこう。

はっぴいえんど

邦楽ファンなら誰もが知る日本語ロックの原点であり頂点。彼らが1971年に発表した”風街ろまん”は、各媒体での邦楽名盤ランキング1位を獲得している。だが、やっぱりちょっと扱いづらいところがあるのも事実であろう。

もちろん、彼らは偉大なバンドだ。日本の下町の風情、閑散とした夏の情景、そしてノスタルジーがあり得ないぐらい見事に表現されている。

しかしだな、令和の若者にもそれが通用するとは限らない。

そもそも、下町の風情、閑散とした夏の情景を浮かべることのできる若者が今どれだけいるだろう。彼らの多くが、ビルや排気ガス、インフラに囲まれて生きているのだ。僕はたまに丹波篠山という日本を代表するガチド田舎に帰省することがあるので、マジで何のやることもない自然に囲まれた静かな夏を何度も経験してきた。

違う!風街ろまんは純粋に音が素晴らしいんだ!!

いや、わかりますよ。細野さんのベースも鈴木さんのギターも本当に絶品だと思う。でもこれって、ビートルズ他60'sのクラシカルなロックを何回何回も聴いたからこそわかる類のもので、今の音楽しか知らない人からすればどう考えても地味じゃないですか。

何より、ボーカルが暗いよ。。



現代でもサカナクションとか好きな子いるじゃないか!

いや、、サカナクションにハマれる感性の持ち主って結構少数派じゃないか?ミスチルとかスピッツとかバンプ派が数で言ったら多いだろうよ。とにかく、邦ロックマニア界隈以外の人間からすれば、はっぴいえんどは大分難解な気が拭えない。

ちなみにヤードバーズとか好きな人は向いてそう。ギターが似てる。


取り敢えずこんなところ。ではでは。

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