アンチヒーロー

今季の楽しみだったドラマが終わりを迎えた。
アンチヒーロー。
明墨先生は何か意図があって逮捕されているに違いない、白石さんもきっと先生の指示で…いやそうであってほしいなんて願わずにはいられず、ドキドキハラハラしながら見守った最終話。
今までの点と点が線で繋がっていく展開だった。

真犯人は?という声がトレンドに上がるほど多くあったけれど、そこは今回の話題の中心ではない

それで真犯人がわかったら、今までの十数年何だったのって話になるし。
証拠が見つからない中でそれでも鈴木さんを救い出した緑川検事や明墨先生の執念に、桃瀬さんの思いを紡いできた時間に、胸が熱くなった。 
十人の真犯人を逃すとも一人の無罪を罰するなかれ、そんな強い思いは諦めかけてた志水さん自身にも救いになってたのだろう。
何話かで、無罪を信じ続けた赤峰くんが弁護人を救った時も。何年も諦めない彼らの執着心こそ信念こそ、あらぬ冤罪を解きほぐす力となる。

とはいえ真犯人は未だのうのうと生きている。
無罪の罪で何十年と娘に会えない人生を送らされた陰で、真犯人は未だ。
そんな恐ろしい事実は変わらない。
最終回前スペシャル座談会で長谷川さんが言ってた、「明墨にとってはこれから、」というのは
そのことなのだろうか

そして志水さんと娘さんの再会に涙ポロリ。
みんなみんな、諦めないでくれて良かった、
家族がいてくれて良かった、
この子がひとりぼっちにならなくてよかった、

倉田刑事の弁護を担当する篠ノ宮さんも
最後の最後で娘の顔になって。くしゃっとなる表情が堪らなかった。伊達原さんもお父さんだ、親と子の関係性が何かと映し出されてたような気がするな

"人は人を裁くことが快感だ"

ドラマより引用

分かったような気になって批評して
裁く事で優位に立ったつもりになる

正義とはなんなのだろう

最初は子犬みたいだった赤峰くん
先生の後を追うにつれて正義のあり方を構築する

明墨先生にとって赤峰くんは"司法の信頼と誇り"を体現する存在
正しくこれからの司法における"光"

ドラマより引用

確かにそうだった、赤峰くんはずっとまっすぐに真実を追い求めてた、その素直さを最初から見抜いてここに呼んだんだね

彼にとっての正義を獲得した彼は最終的にアンチヒーローになる

今季一番と言ってもいい
毎週楽しみにしてたドラマ。

とても良かった

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