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20240605

1歳最後の日

夜中から明け方にかけての授乳が相当長引いて、眠さ気だるさにノックアウトされた母をよそに、きょうという一日がはじまった

いつもより、すこしだけはやめの時間帯に森へ行く
このところ一家そろって体調不良が続いていたのもあり、一時預かり前のわずかなひとときに立ち寄る、あるいは週末には訪れていたものの、平日の朝にゆっくりやってきたのは久しぶりのこと

自転車を停めて、さぁ遊ぼう!
いつもの遊具には足が向かないようなので、橋を渡ったり、池にカメを見にいったりして散策することにした

水族館で動くいきものをみるよりも、自然のなかに生息する姿をみるのがすきなようだ
おひさまに甲羅干しをしていたのかな、たくさんのカメが積み木のごとく重なってひなたぼっこをしていた
想像よりも機敏に動いたり、水面を泳いだりと、悠々自適に動く姿に魅了されていた
波紋が度々あらわれていたのは、どうやらおたまじゃくしだったみたい
もうそんな季節になったんだね

橋を戻り、自転車をピックアップし、今度はお砂場へ
新入りのショベルカーを引っ提げて、いざ参らん
ダンプカーにお砂を積載したり、スコップで掘ってみたり
お砂場遊びをしていると持ち前の集中力が発揮されるようで、時が経つのがあっという間だった
近くの遊具で遊ぶことも忘れない
来るたびに機敏に動けるようになっていてたまげたものだ
シッターさんに連れられてやってきた男の子や、近くの保育園からやってきた同学年の一群ともふれあいつつ、マイペースに興じておりました

そろそろ帰ろうと、いやいやボーイを手洗いへと誘う
案の定気が乗らなかったようだが、「そうだ、バスに乗りに行こう」とか「帰ったらパン食べようよー!」などと誘ってみると、なんとか後部座席に乗ってくれた

帰宅後、公約通りパンをほおばる
それでも飽き足らないようで、ちょっと早めのお昼ごはんにした
きょうはごくごく簡単に、おにぎりやらすりおろしりんごやらをつまむ程度に
まだ満たないようだったので干しいもを用意したら、見事に平らげてしまった

まだまだ寝る気配がない
「バス!!!」
お昼寝のあとに想定していた、ふたつめの公約・バス乗車を望まれた
きょうは夏日のごとく陽射しが強い
お昼どきに出かけるのは体力的に保つかな…と不安もよぎったけれど、ありあまる元気っ子がそうおっしゃるのだから仕方ない
腹をくくって、バスが始発となる隣駅まで歩いていくことにした

発車時刻まであまり時間がないので、ベビーカーを活用しよう
最近乗車拒否するからどうだろうと思いながらも用意すると、案外すんなり乗ってくれてほんとうに助かった

無事バス停に到着すると、なんとか発車に間に合った
ベビーカーを折りたたみ、手をつないで乗車する
比較的空いていたので、壇上の最前列にあたるふたり席(進行方向でいうと右側=反対車線がよくみえる)に腰掛けた
靴を脱がせ、腰は深めに、脚を前に伸ばして座ってもらった

いよいよ出発!

今回は住宅街や商店街といった、比較的狭い道路を進むことの多い路線
街の空気感がわかるし、ちょっとしたスリルがあっておもしろい
きょうもきょうとて、すれ違うさまざまな車両に指差しで反応していた
おおきなバス車庫を通るときは、本人よりも(彼の反応を想像して)わたしのほうが興奮してしまう

終始おしゃべりしているうちに、無事目的地から最寄りの停留所へ到着
ご乗車お疲れさまでした

梅雨本番を迎えるにあたり準備を進めていこうと、レインポンチョを求めにやってきた
実は先日、一度試着していて、サイズ感や色味などはばっちり
最終確認のつもりでもう一度試着を促すと、なんと「いやだ!!」のオンパレード…!
ほかの色もいやがっているので、どうやらいま/レインポンチョの気分ではなかったらしい

まじか。。どうしよう。。
心の声が漏れ出そうになるも、なんとか保たせる
本人の意思を尊重できず申し訳ないけれど、もうじき入用になることは明白であるのだから、今回ばかりは母の視点で似合いそうなものを見繕わせてもらいました

一方、いっしょに試着させてもらったレインブーツはお気に召したようす
この点に関してはホッと胸を撫で下ろす
しかしながら、一番気に入ったであろう色とサイズの組み合わせがなく、こちらは次回に持ち越した
こちらもまもなく迎え入れないとね

目的が完了したので、ねぎらいを兼ねてソフトクリームをわけっこすることに
商業地区でありながらも樹々の生い茂るエリアの片隅にあるベンチをみつけ、こちらでいただく
おいしかったようで、かなりのペースでおかわりをご所望されたボーイ
乳製品もお砂糖も嗜好品だから、ふだんは極力摂らずにいる
でもさ、たまには、たまにだからこそ、こんな分かち合いも特別でいいよね

木のすきまから、この上ない快晴の青がのぞいていて、ほんとうに気持ちよかった
空を見てよろこんでいるわたしにつられたのか、なんと空に向かって何度か手をふっている坊や
「鳥がいたの?あれ、ちょうちょかな」
と問いかけるも、そういうわけではないらしい
「そうか誰か見守ってくれていたんだね」
というと、さもそうであるかのような絶妙な表情を浮かべた

誰か、彼にとっても大切なひとが、誕生日を迎える坊やのようすをみにきたのかもしれないね
きょうに関しては彼の曽祖母(=わたしの祖母)ではないかとひそかにおもっている(彼らは直接会ったことこそないのだけれどもね)

帰り道、バスを待っていると、親切なご婦人が「お手伝いしましょうか?」と申し出てくださった
ご厚意に甘えて、ベビーカーを持って乗ってくださった

バスが来るまでしばしのあいだ小話に花が咲く

すでに大学生のお子さんがいらっしゃるお母さんだそうで、「男の子はまったくもって目が離せない」というところから共感し合ったのは言うまでもない
「いまその子が無事に生きているのは、お母さんのおかげ」とも言ってくれた
“その子”はうちの坊やでありながらも、おそらくご自身の息子さんもしかり、ひいてはすべての男の子を指していたように思えた

お席は別々になってしまったけれど、ご自分の足元に収めて席につくだけでなく、我々のために当初降りられる予定のひとつ先の停留所まで乗ってくださった
乗車後早々に抱っこをせがみ、めずらしく抱っこひもにおさまった坊やは、まもなく寝息を立て午睡に入った
それなりに荷物も多く、降りるのもひと苦労だったから、ほんとうに助かったし、感謝がやまない

降りがけに1駅分、隣どうしで座れることになったのでお話しの続きをした
そのなかで、保育士として働かれていることがわかった

こういった、ただすれ違っただけの他者に対してとっさに親切にふるまうことのできる方がいらっしゃるのか…!
感心しきりだ
その園に通われている親子さん、同僚の方々がとってもうらやましい

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