20240228

先日、友人が耳つぼの資格をとった
「練習も兼ねてぜひおうちに」とお誘いいただいたので、子と連れ立っておじゃまする

電車を乗り継いでいく
乗り換え駅では橋の向こうに雪化粧した富士山がお目見えしてうれしくなった
写真を撮ってらしたご婦人のすぐとなりで、おんなじようにiPhoneのシャッターを切る

道中、路面電車にも乗った
ガタンゴトンという音、景色のうつろい、ふだんの電車よりも街中を縫うようにして進むようす
のりもの好きにはたまらなかったようで、たのしげに満喫していた

無事にたどり着き、連絡を入れると、お宅の下まで迎えにきてくれた

「おじゃまします」と靴を脱いで上がらせてもらう
風が心地よく抜け、ひかりが射し込んであかるい空間が広がっている
青い空がのびやかに広がり、ベランダからのぞきこむと富士山がみえる
晩冬とは思えないほどあたたかく、のどかで心地がいい
そんなおだやかなときが流れていた

きょうはお留守だったけれど、彼女にもお子さんがいる
いろんなおもちゃを持っているらしく、それが坊やのだいすきなものばかりで、さっそく遊ばせてもらった
いつもの調子でマイワールド全開、無邪気に遊んでいてほほえましい

お昼ごはんをふるまってくれるということで、ご厚意に甘える
彼女はつくりながら、わたしはのんびりとさせてもらいつつ、おしゃべりが弾む
耳つぼのこと、ここ最近の出来事、お互いの活動について、子どもとの時間、これからの展望
ひさしぶりにゆっくり会えたから、いろんなことを話せるよろこびに満ちる

そうこうしているうちに、ごはんができあがっていた
ワンプレートディッシュ、どれもほんとうに絶品で感動した
まるでお店でいただいているかのよう
もともと”つくること”がすきなタイプというのもあり、たのしんでこしらえているんだろうな
その豊かなエネルギーがこもっているから、なおのことおいしかったんだろう

坊やのぶんも用意してくれて助かった
外食の幼児食にはまだまだはやいお年頃、おうちの外でも安心して食べられる機会ってほんとうにありがたい
はじめてのものに慎重なタイプだけれど、あまりにお口にあったようで、繰り返しおかわりをしていた
うれしいねぇ、よかったなぁ！

ひと段落して、いよいよ耳つぼタイム
以前彼女から「耳のつぼがある位置は、お母さんのお腹のなかで逆さになっている胎児のかたちと重なる」ときいて大変驚いたけれど、模型をみてほんとうにそうなんだと感心しきりだった
鏡越しに施術風景をみせてもらいながら、はじめていただくことに

棒状のペンのようなものでツボをやさしく刺激する
固くなっているところ、なにかしら詰まりや支障があるところ、その部位によって反応はそれぞれ
刺すような痛みに思わず高い声をあげてしまうこともあれば、鈍痛のように奥のほうでうずくこともある
特に反応が強い箇所に耳つぼ専用シールを貼り、数日〜1週間ほど経過をみる

ひととおり対応してもらい、無事に終了となった
つくづく興味深い世界だわ…！
これからどんなふうに変化があらわれるかたのしみ

施術のあいだ、近くで遊びながら見守ってくれていた坊や
彼なりに緊張の糸がほどけたのか、終わってまもなくして遅いお昼寝に入った
見届けてくれてありがとうね

しばらく眠らせてやろうと、彼女とお話しながらゆったりと過ごした
午前中のおひさまが西に傾き、すこし黄金色になっていこうとしていた
引き続き、ほがらかなひとときを過ごす
こんな日が続いていけばいいな
そう心から思えた

気づけば夕刻に差し掛かっていた
お迎えの時間もあるし、電車が混む前に帰ろう
いつまでもここにいたい、なんならここに住みたいとさえ思ったほどだった
後ろ髪ひかれながらも、帰り支度をはじめた

眠ったまま連れて帰ろうと思うも、さすがに起こしてしまった
でも、最後にバイバイできてよかったね
豊富なおもちゃコレクションのうちのひとつをおみやげに持たせてくれて感謝が尽きない
帰りの電車内でもぎゅっと握りしめ、お近くにお掛けになっていたご婦人にうれしそうにみせていた
乗り継ぐうちにふたたび眠ってしまいましたとさ

それにしても、あらたなる道を自分なりのリズムで一歩一歩進んでいこうとする彼女は輝いていた
勇気をもらったよ
わたしも自分の道をいこう

きょう、このタイミングで会えてよかったな