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20240221

霧雨の朝
これだと森散歩からの登園は難しいから、電車で向かうことにした

昨夜あたりからボール遊びがたのしくなった子
寝ても興奮は続いていたようで、朝から大いに盛り上がっていた

遊び疲れたのか、それともレインカバーで内省的なモードになったのか
移動中からしずかなようすが続いていたが、別れ際はわかるようで泣きべそ
先生に抱えられてのバイバイに、後ろ髪引かれながら扉を閉めた

きょうはなにかと入り用な日
あらたな試みに向けての選書のため、候補となるタイトルを見つけるべく仕入れ元に向かう

道中、友人の営むカフェを通ったので、久しぶりにおじゃまする
運良く厨房にいたので挨拶し、一服しながら立ち話(といっても彼は立ちつつわたしは腰掛けて)した

お互いにこじんまりとしたお店のスタッフとして働いたのち、それぞれのタイミングで独立した
彼はお店を持ち、わたしは個人として活動するようになって、今に至る
その数年のあいだにさまざまな体験をして、身をもって学んできた
それは学校や講座では決して誰も教えてくれないようなことだけれども、生きていくうえでなによりも大切にしたいことばかりだ
代えのきかない貴重な糧は、いまや己の骨格となり血肉になっている

それぞれ道を一歩一歩進んでいたら、その先でふたたび出逢うことができたんだろう
そう思わずにはいられない
このタイミングでの再会がまたうれしくもあり、これまでの道のりを振り返るに「これでよかったんだな」と安堵せずにはいられない

目の前にあらわれたものに対して、誠実に、実直に
誰かが手向けてくれたチャンスを受け止め、出し惜しみせず、相手の期待値以上のものでお返しする
そうやって真摯に向き合っていけば、それが次なる活動の場(フィールドであれ機会であれ)へとつながっていく

すべてにおいて言えること
それは、信用や信頼があってこそ成り立つということだ
体制だったり、立ち位置だったり、お金だったり
そういったものはあとからついてくる
まずは差し出すのが先、受け取るのはずっとあとのこと
この順番さえきちんとおさえていたら、おおきく逸脱することはないだろう

仮に名声や業績、売上や報酬といったものを強く求めてしまうと、かえってそれらは遠ざかっていく
追えば逃げる、意識しすぎれば逸れていく
物理法則のようなものがはたらくのは、いきものが備える防衛本能なのかしら

自分の”やりたいこと”と、”できること”が別だということもわかった
やりたいことに固執しているうちは、ほんとうに望むほうへと進むことは難しい
”これはいやじゃない”ということをやっていくうちに、”本来やりたかったこと”のほうから近づいてくれる
なにかに打ち込んでいるときは無心になるから、こだわりのブロックが外れて、フラットな状態になる
それが自然体ということなんだろうな、そうなれば自由でのびやかにあれる
ほどよく力が抜けたら緊張が解けて、より柔軟な流れが生まれやすいのかもしれない

わたしに関して言えば、アートブックの選書というのがそのひとつだ
どうしてもやりたいという気持ちよりも、おかげさまで求めてくれたり、おもしろがってくれるひとたちの存在があるからこそ、しかと臨むことができている
ことばしごととは(主に精神的な側面で)一線を敷いていたのだけれど、その境界線はとっぱらったほうがよさそうだと悟った
おもしろそうと思うならば、ことばであろうと選書であろうといとわずに、心の赴くままに取り組めばいい
線引きにこだわっていたのは他者ではなく、わたしのほうだったんだな

感覚値の近いひとと話すと、答え合わせのような機会になっていいね
こういう時間が必要だったんだなとしみじみ
自分の現在地を精確に把握することができ、肯定的な心持ちになった

話の最後にふとあらわれたアイディアが、今後発展していきそうでワクワクする
協業の可能性まで見出せて、たくさんのものをいただいた寄り道だった
ありがとう!

本題の仕入れ元でのひとときもまた、とても充実したものだった
やっぱりアートブックがすきだ
書影や造本から受け取る第一印象、ページをめくるごとに輪郭が色濃くなっていく
最終的にはくっきりと浮き彫りになる本質
本を通じて感じられるって、ほんとうにすばらしい体験だ
今回もすばらしい一期一会に恵まれたこと、うれしく思う
これから紹介できる機会を創出できそうでワクワクする

さて、ひと息ついたころでお昼休憩
雨の滴るミモザの植栽を眺めながらの小休止、なかなかいい風情だったな

そして、先日会った友人に渡すものがあったので連絡をして落ち合う
前回おしゃべりしたお店でしばし歓談など
青空を求めてどこまでも歩いていけるような気がする晴れた日の散歩は大好きだけれど、雨の日にこういった屋内でのびのび過ごすのも贅沢でいいよね
好奇心旺盛で聴き上手なひとが相手だと、つい饒舌になってしまう

お迎えの時間になったので一旦中座し、坊やのもとへ
ニコニコごはんを食べてお昼寝をして、元気に遊んでいたときいてほころんだ
だいぶ慣れてきたようで、ここもまた、彼にとってのひとつの大切な居場所になっているのを感じる

友人のもとへ戻ると、共通の友人と電話で話していた
わたしも代わってもらって、ちょっとおしゃべり
声がきけてよかったな

のち、しばしのあいだ3人でお茶をする
薄手なガラスのコップはヒヤリとするも、器用に飲むようすには感心する
昨日あたりからペットボトルでも飲めるようになり、できることが増えたものだよ

友が仕事に戻るころとなり、我々も帰路につく
前回会ったときよりもさらにごきげんで、ほがらかだった坊や
こちらの関係もまた、徐々に慣れてきたんだろうね
ちょっとずつ、心を許せる存在や場が増えているのは頼もしくありがたいことだ

気に留め、目を通していただきありがとうございます 記事から得たエネルギーを、なにかしらの糧としていただけたらうれしいです もしよろしかったら、お気持ちに応じたサポートとしてお返しいただけたらしあわせに思います さらなる活動の原動力としてめぐらせてもらいますね