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20230828

先日のこと
近所のギャラリーにて開催しているふたり展におじゃました

会場にはそのうちひとりの作家さんAと、もうひとりの作家さんBの関係者の方が在廊していた

なかでもAさんが手がけた、大判の作品が気になって見入っていた
近くでみたときと、遠くから眺めるのとで印象が変わるのがおもしろく、それぞれの距離ごとによさがあった

そうして観ていると、Bさんの関係者さんが、見取り図とともにタイトルを記したプライスリストをみせてくれた
そこではじめて、作品名と実際の作品とが一致する

件の作品のタイトルを知ったとき、思いもよらずびっくりした
もっともAさんからしたらストレートにタイトルをつけただけなんだろうけれど、いち鑑賞者としては意表を突かれたのだった

タイトルがわかってから、ふたたび作品と対峙してみる
先ほどまでとは、まったくもって見えかたが変わった
この作品に二度出逢ったような不思議な心地になった

こんなふうに、あまりにも一変することってあるんだな
類稀な体験だった

先にキャプションを見るか、あるいは作品を観てから確認するのか
その順序はひとそれぞれだし、おなじひとでもシチュエーションによって変わることもあるだろう
このトピックは、殊わたしの周りではよく話題にあがる

タイトルというのは、作品の内奥へといざなう役目を担うことがある
それは作品に対する理解を促すことにもつながったりと、有効に機能する場合もあるだろう
一方で、ある種ひとつの答えめいたものを示唆するおそれもある
あまりにも愚直に提示してしまうと野暮になってしまうから、そのへんのさじ加減が肝要になってくる
個人的には、あくまでほのめかす程度にとどめてくれていると、品があって粋だなと感じずにはいられない

…!
話が逸れてしまったのでもとに戻す

今回に関しては、作品の本来の姿に気づくことができたから結果としてよかったのかもしれな

けれど、その反面、もう二度と、タイトルを知らなかったときの感覚には戻れないなぁ
なんてことを感じて、ちょっぴりさみしくもなった

そのことをAさんに伝えたら、なかなか興味深そうに受け止めてくれた
懐の深いひとでよかったなぁ
だからこそ話せたのかもしれないけれどね

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