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20231219

昨夜はずいぶん冷え込んだから、湯たんぽをしのばせて眠った
おかげで、夜間の授乳もあたたかく乗り切れた

起きると、カーテンから漏れ入るひかりだけでもうわかる
きのうよりもさらにうすら寒い

ここまで冷え込むと、お外遊びも尻込みしちゃう
様子見て、ゆっくりスタートにしよう

じき子が起きてきたので、いっしょに朝ごはん
依然としてどうしようかと決めかねていたから、片付けしてお洗濯物をたたんでみよう
子も新幹線やミニカーで遊んでいる、だいじょぶだ

すると、なんとなくみえてきた
きょうはお正月に向けて準備をしよう
まずはお正月飾りだ
前回お世話になった民藝のお店へ向かうことにした

ふたりして防寒仕様ばっちり、しっかり着込んで家を出た
乗るつもりの電車には一足遅れてしまったけれど、開店時間を考えると一台あとくらいがちょうどいい塩梅かもな

地下に入る目前、一瞬おひさまのひかりが感じられた
車窓の景色がみえないからか、地下鉄が苦手な子
やっぱりちょっとぐずった

目的地の最寄駅に着き、地上に出ると、青い空が広がっていた
やったね!
坊やのごきげんもよくなったもよう
路線バスやタクシー、タンクローリーを指差して歓声を上げている

まずは件の民藝店へと向かう
開店まもなくらしく、お店の方が総出(かと思うほど複数人)で店先にお正月飾りを運び出していた
ごあいさつをして店内へ

前回いただいたのはないかな?と探すも見当たらず
やむを得ず、お店の方にお尋ねした

特徴を伝えていくうちにピンときたようで、「あぁ、あれね 宮崎の」と認識してくれた

しかし、どうやら今年にかけてふたりほど職人さんが辞めてしまわれて、入荷数がぐっと減ってしまったのだという
あら…それは大変だったなぁ

我が家に迎え入れたのとおなじものは今回届かなかったらしい
残念…!

ほかのをみてみようと思って気持ちを切り替えようとした瞬間、
「おなじつくり手さんの、ほかのものならいくつかありますよ」
とご紹介してくれた

みてみると、前回のとおなじかたちで、素材が異なり青々とした藁の、想定よりは大ぶりのものが目に留まった
今回はこれぞご縁と、そちらをいただくことにした

お会計のときにきかせてもらったのだが、このつくり手さんはお正月飾りの藁細工のために稲を育てているらしく、素材をととのえる段階きら手作業でこしらえているのだそう
すごいなぁ…!気合いが違う…!

歳神さまをお迎えするにふさわしい、エネルギッシュな生命感が備わっているのがうれしく、ますます気に入った

ほくほくとした心地で、笑みがあふれながらお店をあとにした

坊やのごきげんもよさそうだし、せっかくここまで来たのだからと、気になっていた展覧会に足を伸ばすことにした

銀座メゾンエルメスフォーラム
エコロジー:循環をめぐるダイアローグ
ダイアローグ1
新たな生
崔 在銀 展

10月にエルメスの映画館へ訪れたときにフライヤーを目にして以来、なんとなく感覚的に気に留めていた
とはいえ、この作家さんのこと、本展についてはほとんど存じ上げず、ほぼ前情報のない状態で足を踏み入れた

月並みなことばだけれど…
ものすごくすばらしい展覧会だった

自然生態系そのもの、そしてその現状に目を逸らすことなく直視する
そして真摯に向き合い
多くのひとの共感や協力を得て
壮大な作品へと昇華する

根底には愛と敬意があるのがたしかに伝わってきて、胸がふるえ、こみあがるものがあった

土に和紙を埋めて数年経ってから掘り出して作品とすること
当然ながら、土地ごとに土の組成や紙の質も異なる
それぞれの個体差が鮮やかにひかってみえた
自然界の描くドローイングのすさまじさに感銘を受けた

白化した珊瑚を会場に敷き詰めたインスタレーション
会期後は採取した沖縄の海に還されるそうだ
多くのボランティアの方々がさまざまな場所で、早朝の暑くなる前に拾い集めたものらしい
そのプロセスをきいて泣きそうになった

そのほかの作品群もどれもすごみがあった
これが彼なりの警鐘なのだろうな
wake-up call for human nature
なのだろうなと感じた

鑑賞後半に子が眠りに落ち、はからずもひとり時間
お昼に入ったお店で、感じたときの鮮度の高いうちにこれをしたためている

いつもよきタイミングで書く機会を与えてくれる息子よ、どうもありがとう!

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