伐採の道具と装備。業者に頼まず自分で木を切る、倒す場合。
自分で木を切りたい。伐採を業者に頼むのではなく自分でやる場合に必要な道具と装備をまとめました。
僕が自分で木を伐ることを決めた当初は、伐採の道具、何を用意すればよいか分からず、ずいぶん悩んだので、これから伐採をするという方の参考になる事が書けたらよいなと思っています。
伐採の道具と装備:小木の場合
手のこぎり
伐採したい木が直径15センチくらい(時間をかけて頑張れば直径20センチくらいまでは倒せます。)の比較的小さな木の場合は、手ノコギリでなんとかなります。
この際、ポイントは「生木用の鋸(のこぎり)」を選ぶ事です。
大工工作用ののこぎりではなく、生木を伐採するためのノコギリです。
私は、シルキースゴイというものを愛用しております。切れ味が非常によくて満足しております。
思いかえせば、私は、土地の開拓&伐採を、この手ノコギリ「シルキースゴイ」とスコップのみで始めました。
その後、徐々に道具と装備を揃えながら、少しずつ練習して大きい木に挑戦していきました。
直径20センチ以上の木を伐採するのに必要な装備
直径20センチ以上となると、装備の方もかなり入念に準備していく必要があります。
チェーンソー
まずはチェーンソーです。木を切るため(受け口・追い口・枝払いなど)に必要です。取り扱いには危険を伴います。十分注意が必要です。自分自身、肝に命じて作業をしたいと思います。
私が使用しているのは、ハスクバーナ135Eです。色々と慣れるまで大変でしたが、結構気に入ってます。なお、135Eは現在生産終了となってしまったようで、後継機種の135 Mark2 が現行品として発売されています。
注意点として、エンジンがかかったらすぐに一度スロットルをにぎって、吹かします。
すると回転数が落ち着き、アイドリング状態になります。これをしないと、回転数が上がった状態なのに刃がまわれないため、(チェーンブレーキをかけた状態の場合)、クラッチが焼けたり、カバーが溶けてしまったりと、故障の原因になります。
保護メガネ(防護メガネ)
チェーンソーを使う際に、ものすごい勢いで木屑が飛びます。 目を守るために絶対に必要です。チェーンソー以外でも、刃物系の工具を使用する際には、必須となるので、持っていない方は揃えておきましょう。
Amazonで「防護メガネ」と検索すると色々なタイプのものが出てきます。お好みで選べばOKです。
チャップス【防護用パンツ】
チェーンソーの刃から身を守るための防護ズボンです。冬は問題ありませんが、夏は非常に暑いためチャップスを使う方が多いです。
チャップスは、ズボンのようにはくのではなく、エプロンの用な形で足を保護するタイプのものです。格好いいけどちょっと高いのがたまに傷です。
作業用ヘルメット
伐採中に高い所の枝が折れて落下するという事もあります。ヘルメットで頭部を保護します。
こちらのハスクバーナの伐採用ヘルメットは、チェーンソーのエンジン音から耳を守るイヤーパッドも付いています。
(僕は予算の都合上、中学の時に自転車通学で使っていたヘルメットでしのいでいます・苦笑)
ロープ
私は直径10ミリの10メートル×2本を使用しています。
ロープは木を引っ張って、伐倒方向をコントロールするために、なくてはならないものです。
私は、直径10ミリの10メートルのナイロンロープを2本と、直径12.7ミリ15m のロープを1本(ローププーラーに付属しているもの)、使っています。予備でもう1本ぐらい、揃えたいところです。
スリングベルト
50ミリ幅で2メートルのものを使っています。ローププーラーを固定するもの(写真左)と、滑車を固定するために使うもの(写真真ん中)、計2本必要です。
黄色いフック付きのスリングベルトも使用しています。
写真は木の裂け防止のために、受け口の上に巻いている図(写真右)です。
元々は、スタックした(はまってしまって動けなくなった)車をけん引して、救出する等の用途にしようされる物の様です。
自分は、伐採の際、木の突然の裂け防止のために必ず使用しています。「裂け防止」には、スリングベルトでなくて、ロープも使えます。
滑車
ロープで木を引っ張り倒す方向をコントロールするのですが、その際に牽引方向を変えるために使用します。(まっすぐ引っ張れば木が自分の方に倒れてきてしまいますので、自分は安全な位置から木を引っ張るために滑車が必要になります。)
私が使っている「オタフク」の滑車です。一度聞いたら忘れないほど印象的な名前のメーカーさんですね。
ローププーラー / プラロック / チルホール : 牽引用ウインチ
木を引っ張るために、どうしても必要な道具。重要です。
私は、ローププーラーを使っています。
ローププーラーの使い方とセッティングの方法は、こちらの記事で書きました。
他にもプラロックや、ワイヤーで強力なチルホールなど、いくつか選択肢があります。牽引できる距離は少ないですが、比較的安価でなハンドウィンチもあります。
私はハンドウィンチを、一度直径20cm 程度のカラマツの細木の伐採の際に使用した事があるのですが、ツタと木の粘りが、想像以上で、牽引できる1.4m では、とても太刀打ちできませんでした。
その時に、強引に伐採しようとして危ない目にあい、ヒヤリとしました。
それがきっかけで、ローププーラーを購入しました。
ただ、ハンドウインチはパワーは申し分ないので、掛かり木の処理時には重宝するかもしれません。
クサビ
木の伐倒方向を
コントロールするために使います。
私は中型のものを2つと、小型のものを1つ用意しています。上の写真は中型のものです。
クサビは、樹を倒した後、玉切りをしていてチェーンソーの刃がはさまれ抜けなくなってしまった時にも、非常に役に立ちます。
あればより便利だと思われる道具と装備
私は持っていないのですが、できればほしいと思う装備もまとめてみました。
脚立 【キャタツ】
脚立は、結構高価なんですよね。
そんな訳で、 今のところ脚立なしで、伐採しています。
脚立を使わずに、木にロープを掛ける方法は、こちらの記事をご参考に。私の場合は、このやり方を使う事で、今のところ問題なく伐採できております。
斧 【オノ】
クサビを打ち込む時に、刃の反対側の 平たい部分で打つのに使います。これも私は持っていません。
オノのかわりに、うちの土地にある重量ブロックでくさびを打ち付けたり、直径10cm ほどの適度に重量感のある薪をバットのように振り回して、叩き込んだりしています。
林業などで、移動しながら伐採をする場合には、代用品を探している時間などないので必須かもしれません。ただ、自分の土地で時間を気にせず伐採するのなら、工夫しだいでどうにでもなります。
注意点
自分の土地の木を切りながら、 伐採の技術について、勉強をしたり、動画を見たりしているのですが、知れば知るほど奥が深いものですね。
木を切ると、目に見えて土地の景色がかわっていき、なんとも言えない達成感があります。
一方でやはり、危険を伴う作業ですから、安全には注意しすぎるくらいして取り組もうと肝に命じています。
(写真は、開拓当時に伐採した、我が土地のカラマツです。)
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