「一場の夢は一巻の書物なのだ、そして書物の多くは夢にほかならない」
■ウンベルト・エーコ『薔薇の名前〈下〉』
「書物というのは、信じるためではなく、検討されるべき対象として、つねに書かれるのだ。一巻の書物を前にして、それが何を言っているのかではなく、何を言わんとしているのかを、わたしたちは問題にしなければならない」(P.100)
うーん……。あまりに圧倒されてしまったし、たくさんの主題があって、まったく気持ちが整理できないというか何を書いていいかがわからない。「異形の建物」の迷路のように、この物語自体が迷宮と化しているようだ。私が無学で背