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ヤマモモ

娘を抱っこして散歩をしていたら、街路樹の枝の上でオナガとカラスがほんのりケンカしていた。

バチバチしつつも両者ともにそこを立ち去らないので、なんでかなと思ってよく見たら、街路樹の足元のアスファルトに大量に赤い実が転がっていた。

なるほど、二人はこれを食べにきているのか。

何という木か気になったけど、さすがに私がそこに参加したら怒られそうなので、そのまま通り過ぎたら、少し先の街路樹の足元にも同じように赤い実が散らばっていた。靴の裏が赤く汚れそうなほど、たくさん落ちて、踏まれて潰れている。きれいなものも残っていて、近くで見るとラズベリーのようで、人間から見ても美味しそう。これはごちそうだわ。

ちょっと恥ずかしいので、周りに誰もいないのを確認して、しゃがんでその実を写真に撮る。なんだか日の丸弁当みたいな写真になった。ついでに枝の葉っぱも撮る。2枚の写真をGoogleレンズで検索すると、どちらもヤマモモと出てきた。

ヤマモモ…。
名前は聞いたことはあるけど知識は全くない。

家に帰って調べたら、日持ちがしないので幻の果実と言われていることがわかった。そんなに貴重な実なら、あのとき拾って帰ればよかった。鳥たちのようにぷちっともげばよかった。街路樹の実をとるのって違法なのかな。桜の枝を折るのが違法なのは知っているけど。はたして、排気ガスをたっぷり吸ったヤマモモの実がおいしいのかは疑問だけど、お味が気になる。

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