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セブンスターとフレンド

君が吸う煙草は、一箱いくらするんだろう?
君の健康を考える立場にもないが
僕の部屋がタバコくさくなるのが嫌だった。
辞めて欲しいなんて言ったら嫌われるのであろうか。

ソファに座ってる君の長い髪を撫でた、
眠たそうな目で僕を見る。

狭いよと笑ったシングルベッド
君のいびきにむかつきながら目が覚めた。

当たり前のように朝には帰って欲しいと思うし、
嘘でも好きだなんて言わないし言われもしない。

いつまでも続くような気がしたぬるい関係。
いつか切らなきゃと喉をつかえる罪悪感。
始めなきゃよかったとも思ったりするが、
始まってしまったのだから戻れない。

僕たちは
名前のない
理由のない
意義のない
愛のない
関係。

それなりに妙齢になり、真面目な恋愛から逃げた。
傷付かなくて済む、最高で最悪なぬるさ。
無責任でラクな関係にどっぷり浸かっていた。

「もう会えない」
君から切り出した言葉
僕は動揺した。
あぁそうか、やっぱり友達なんかじゃ、なかったんだよな。

「そっか、わかったよ」そう返すと
「なんで理由も聞かないの?」と君は怒った。

「じゃあ教えて?」
僕がそう言うと、君は泣きそうな顔をして
「もういい」と言って出ていった。

以降、君と会うことはなかったし
君から連絡が来ることもなかった。

あんなに体を重ねても、
僕たちは赤の他人で連絡を取る術もない
ただの鈍い思い出だ。

君は幸せにやっているだろうか。

#ホス狂い
#メンヘラ
#セフレ




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