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ケンカで気付いたこと、思い出したこと

久々にケンカをした。
それも血は繋がっていないが、家族同然の人と。
私が善意でやったことが残念な結果になってしまい、
その方の所有物がキズついてしまった、という内容だ。
決して心地の良い体験ではないが、
気付いたことと、思い出したことがある。

ケンカして気付いたこと

気付いたのは、三十路になっても、
自分の気持ちを上手くコントロールできなかった
こと。
ケンカで怒り、悲しみ、悔しさがごちゃまぜで、
一気に頭にのぼってしまった時、
気持ちのまま思いついた言葉を発してしまう。

「あ、これ言っちゃまずい…」と思っても、
無情で鋭利な言葉の矢はすでに相手に刺さったのだ。
言葉は、反省しても、謝っても、回収できないものだね。

ケンカして思い出したこと

もう一つはケンカして思い出したこと。
時々思い出す記憶ではあるが、
今回は前回からだいぶ時間が空いた。
それは小学校の時に起きたことで、
かなり長い間私を悲しませたこと。

小学校低学年の国語では、
習った単語を学習帳に書く宿題があった。
各単語を1行ないし2行練習する宿題だった。
台湾の学習帳に大まかの形はあるが、
格子の大きさや1行のマス数が若干違う。

当時、他の子が1行14マスの学習帳を使う中、
私が愛用していた学習帳は1行12マスだった。
そのまま1行につき2マスお得するのだ。

とある日の授業中に学習帳を使うことになり、
ちょっと仲のいい友達Aちゃんが学習帳を家に忘れた。
「ちゃんと同じのを返してね」という約束のもと、
私が持っている余分の一冊を貸してあげた。

でも、「同じもの」は戻ってこなかった。
1行14マスの学習帳を差し出された時、
なぜAちゃんは「同じ1行12マスの学習帳」を返さなかったのか、
なぜ自分は大事な1行12マス学習帳を貸してあげたのか、
悔しさと怒りで泣いてしまった。

その後の詳細はすでに忘れたが、Aちゃんはおそらく、
「ちゃんと返したのに、なんで怒られる?」と思ったであろう。
文房具屋さんで探してももう1行12マスが売っていなくて、
家に帰っても泣き続いた挙げ句、母がAちゃんのお母さんに電話で、
「うちの子が失礼なことして、すみませんね。」と謝ることになった。

始終自分を「大事なものが奪われた被害者」と思って泣く私は、
親にも叱られてしまった。
なんで、ただの学習帳でこんなに泣くのか、
理解できなかったようだ。

今回友達とのケンカでは、
友達が当時学習帳を貸したのに、
「同じもの」が戻ってこなかった私。
私がわざとモノにキズつけたわけではなく、
謝る気持ちもあるものの、
ひどい態度を取られたのに気分を害した
小学校低学年の友達Aちゃん。

もちろん両方つらいですし、
できればなかったことにしたいが、
起きたことは巻き戻せない。
仮に平和に解決したとしても、
もとの仲に戻れないであろう。

そんなこんなで、このnoteを書き終えた頃、
友達とのケンカは一段落した。
お互い一歩譲ったからだ、
でも元に戻れない、そういうものだ。


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