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2022/08/01(月)はどんな日? = 亡き父の80歳の誕生日

 2022年8月1日は、亡き父の、生きていれば80歳の誕生日である。ただし、かりそめの。
 本当の誕生日は、7月26日か27日か、その辺だったらしい。
 沖縄県読谷村で暮らしていた頃の祖父母が、というか祖父はおそらく出征中だったので祖母とその家族が、出生届を出し忘れていて、定められた期限を過ぎてしまったので、お役人に怒られるのが怖くて、違反にならない範囲まで誕生日を後ろにずらしたのだと聞いている。
 今なら赤ん坊は病院で医師立ち会いの元に生まれ、日付けどころか出生時刻まで記録されるが、当時は何せ戦時中。まだ自宅出産があたりまえだったと思われる。
 昔は元日の前後に生まれたら元日付けで届け出るということもよくあったらしいから、まあそのへんおおらかだったのだと思うが、同時に、さしもてーげーなうちなーんちゅでも、当時お役人に怒られるのは怖かったのだな、とも思う。
 それにしても、第一子長男の誕生日を正確に覚えていなかった祖父母が、相当てーげーであったことは確かだ。

 生前、父は、契約している保険会社から毎月もらうバイオリズムのシートを、4〜5日ずらして見ているのだと言っていた。
 わたしは小学生の頃から西洋占星術に傾倒していたので、出生時刻どころか誕生日すらわからないなんて、正確なホロスコープが書けないじゃないかと余計な心配をしていたが、父自身は、自分の誕生日がはっきりしないことをどう捉えていたのだろう。

 俺は太く短く生きるんだ、と言っていた父が、その言葉通り、54歳になる年に突然倒れて亡くなってから、26年。
 現役バリバリのまま亡くなった父本人は満足だったかもしれないが、取り残された家族と会社の部下たちは、それはもう上を下への大騒ぎだった。
 当時妹がまだ高校生だったので、一人暮らしをさせておくわけにはいかないと、半年ほどわたしが実家に帰って、ダーリンと遠距離恋愛になったりもした。

 ここに簡単には書けないようなあれやこれやがあって今に至るのだが、あと数年すれば父の亡くなった歳を追い越すのかと思うと感慨深い。
 義母(2人目の母)の歳を追い越した時にもなんとなく色々思うことはあったが、実の父親の歳を追い越すのはまた違った心持ちになることだろう。

 あ。
 わたし、永遠の27歳を標榜していたんだった……。

 8/1の誕生花は、朝顔。

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