見出し画像

99.パレスチナのこと(2023/12/30)

大学の図書館の入り口に、ホワイトボードが置かれている。前に見た時は、図書館に対する要望を誰でも自由に書けるようになっていた気がするのだけれど(デンマーク語だったので推測)、クリスマス前の時期に「クリスマスプレゼントに欲しいものは何?」という問いかけとそれに対する回答がいろいろと書かれているのを見かけた。「コーヒーマシン」や「快適な椅子」と並んで、中央に書かれていたのは「FRIT PALÆSTINA」「FREE PALESTINE」(パレスチナを解放せよ)だった。

パレスチナ料理を食べた時から、パレスチナのことをもっと知ろうとしなければならないと思っていた。

でもやっぱり正直、日々の忙しさや目先のことでいっぱいいっぱいになってしまったり、調べようとしてもあまりの残酷さに泣けてきてしまったりして避けようとしてしまう。でも、泣いているだけでは何も変わらなくて、泣くほど心が痛むのであれば、それを現状を変える原動力にしなければならないのだと思う。梨木香歩さんの「僕は、そして僕たちはどう生きるか」に出てくる、「泣いてたらだめだ、考え続けられなくなるから。」というセリフを思い出す。考えて、行動しなければならない。

12月26日、侵攻開始から82日経過時点で29,124人のパレスチナの人々が殺された。うち11,244人が子ども、5,822人が女性で6割近くを占める。

イスラエルと経済的な結びつきがある欧米諸国は真剣に向き合おうとしていない。12月12日に、国連総会で「人道的な即時停戦」を求める決議案が採択されたけれど、アメリカなど10か国が反対、イギリスやドイツなど23か国が棄権した。10月にも「人道的休戦」を求める決議案が採択されているけれど、この時は日本もデンマークも棄権していた。

何をそんなに熱くなっているのかと醒めてしまう人たちに、「民族浄化」が何を意味しているのかを知ってほしい。自分には何もできないと絶望している人たちに、不買行動や署名というできることがあると知ってほしい。Choose Life Projectの動画がわかりやすいかつ切実で、自分も何かしたい、できると思わせてくれる力があると思うのでぜひ観てほしいです。

2つ目の動画の中での、メディッド・ザックさんの言葉が刺さった。

あなたは、僕たちは、みんなは、いま、生で、民族浄化を目撃しています。いま生きているからこそ、わたしたちはこれを終わらせる力があります。目をそらすたびに毎回、見ないふりをして、虐殺を止めようとしない一日を過ごすたびに、イスラエルに続けてもいいよ、問題ないよって言っている。許可を与えていることになります。それを忘れないでほしいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?