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愛は確かに存在していた 2020.1.27

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元々祖父のお見舞いに行く予定だったこの日、予定通り福岡に帰省し、祖父のいない家へ。

祖父とお揃いの月橘染めのショールを、祖母の91歳のお誕生日プレゼントに。
祖父の棺の中に入れたショール。まだ染め途中で、色が薄かったので、宮古島に帰ってから何度か染め重ねた。
「明るい色が白髪に似合うね」と喜んでくれた。春になったら使ってね。


祖母は、誕生日の翌日が命日になったと言った。祖父が91歳で亡くなる前日、祖母は91歳になった。

2週間の入院から、退院して家に帰った途端に祖父の呼吸が止まったという連絡が入り、病院に駆け付けたけど間に合わなかった祖母は、祖父の顔を見て「こんなことなら入院なんかするんじゃなかった。何のために入院したかわからん!会いたかった」と泣いていたそうだ(母が言うには、わめいていた)。
祖母が泣くのをみんな初めて見たと言っていた。
70年連れ添って、最後の2週間、一緒にいられなかった二人。
91歳になっても愛が確かに存在していたんだなぁと思った。

仏壇には、祖母が作ったステンドグラスが置かれていた。祖母は、こんな時のために蓮のステンドグラスを作っていたそうだ。
これひとつあれば提灯も何もいらないと。

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祖父自身も、自分のお墓も、仏壇も、全て何年も前から用意していた。

祖母は、49日までの間作られた祭壇の写真を見ながら、
「穏やかな顔だね。パパは死んで、穏やかになった・・・」と涙ぐんでいた。

大好きなおばあちゃん。
長生きしてほしい。

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