Step by Step 6月24日 ■□一人を大切にする□■

 あなたがたのうちに、百匹の羊を持っている者がいたとする。その一匹がいなくなったら、九十九匹を野原に残しておいて、いなくなった一匹を見つけるまでは捜し歩かないであろうか。そして見つけたら、喜んでそれを自分の肩に乗せ、家に帰ってきて友人や隣り人を呼び集め、『わたしと一緒に喜んでください。いなくなった羊を見つけましたから』と言うであろう。よく聞きなさい。それと同じように、罪人がひとりでも悔い改めるなら、悔改めを必要としない九十九人の正しい人のためにもまさる大きいよろこびが、天にあるであろう。ルカによる福音書15章4-7節


 「全人類を愛する」「全世界が平和であるように」という言葉は非常に美しく、誰もが憧れ、声高に叫ぶ言葉です。しかし、「目の前の人を愛せない」「自分の家で平和に過ごせない」という現実があるのではないでしょうか。具体的な人格や現実がない理想は追求できても、身近で具体的な人格や現実は見て見ぬしてしまうことがあります。

 冒頭の聖書箇所は、99匹と1匹の羊の譬え話として有名な譬え話で、神の愛を説明するためにキリストが語ったものです。自分勝手に迷子になった一匹がどんな一匹であれ、神はこの地上にその羊しかいないかのように愛し、探し、救い出して下さるのです。そして見つかったなら、他に羊がいても、その羊しかいないかのような最高の喜びが神の心にわき起こる!とキリストは教えられました。

 勿論、これは羊のことを言っているのではなく、あなたやわたしことを言っています。全ての人を愛している神ですが、どの一人に対してもこのように愛し、関わって下さるのです。「なんであの人だけ…」と妬みを引き起こすような依怙贔屓(えこひいき)を神は絶対にしません。神は、その人がどんな人であれ、全ての一人ひとりに100%の愛で愛して下さるのです。

 一人を粗末に扱い、切り捨てする有様を一人ひとりが見るとき、多くの人は「いつか自分もそんな目に合わされるかも…」という恐れのメッセージを受け取ってしまいます。逆に、一人に対する私たちの態度や言葉、関わり方は、必ず周りの人々へのメッセージとして伝わります。目の前の一人を大切にする心を持ちたいですね。

■祈り■
神よ、私をこの上なく大切に扱っていて下さることを感謝します。私も一人を大切に関わらせて下さい。イエスの御名によって、アーメン。

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