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おめでたさと言葉と色と

今年の正月、ちもちゃんの絵の背景に「千歳緑(ちとせみどり)」の色を使った。

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この絵の背景に、だ。

千歳飴モルモット、またはその頭文字を取ったちも(千茂)ちゃん。
正月だけでなく、これらにもふさわしいと感じたからである。

裏要素として、帽子のモチーフとなっている伊勢エビも、実は、
伊勢エビ→三重→伊勢神宮→神社系統、と千歳飴モルモットにふさわしいものと、なっている。

この色は次の絵のちびもちゃんの耳にも使われていて、
同時に緑が変わらないことから、正月でも取り入れられるおめでたい「松」の色、
松葉色(まつばいろ)も、この絵に使っている。

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正月は「伽羅の春」とも表現されることから、
正月明け間もない絵には伽羅茶(伽羅色)を使った。
次の絵の土のような色が、それに当たる。

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ここから、言葉と色の不思議の話を加えることにしよう。

伽羅茶の「茶」は茶色を意味すると考えられるが、「茶の色」とすると、不思議になる。
ちょうどいい例として、今の絵の抹茶に似た色「利休茶(りきゅうちゃ)」を取り入れた。

利休茶の「利休」はおそらく、茶道の偉人、千利休から来ている。
この「茶」が抹茶の色を表現していると考えると、「茶の色」の意味が分かれてくるのだ。

いや、よくある「茶色」も、「茶の色」から来ているだろう。

しかし、「の」をつけ加えるだけで、麦茶やウーロン茶などの「茶の色」、
抹茶や緑茶などの「茶の色」と、言葉が何重もの意味を帯びてくるのだ。

この時はまだ私自身の理解が発展していなかったので、渦を巻いている。

それでも、この直後に私は昔の壷(壺)に、茶色系の「茶色」と緑系の「茶」、
千利休も関連した「茶道(茶の湯)」にヒントを見出だした。

ほかにも、苔の生えた樹木にも見出だし、追究はさらに深まる兆し。

話はこれで終わらない。

利休茶は「利久茶」とも
書き、この表記だとおめでたさが加えられるのだ。

ほかにも、先ほどの絵の渦には「千歳茶(せんざいちゃ)」の色も使われている。
同じおめでたい「千歳」でも、場合によって読み方が違うのである。

以上、おめでたさや言葉と色の不思議が、
今年の正月のちもちゃん(千歳飴モルモット)には、溢れた。

色に関して、「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねずみ)」
の言葉にもあるよう、今回のような不思議は、まだまだ追究できるのかもしれない。

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