「Blackbird Labs 」2,400万ドル調達でレストラン業界を揺るがす新時代の幕開け
2024年10月4日、Blackbird LabsがシリーズAラウンドで2,400万ドルの資金調達を達成し、その存在感を一層際立たせました。このニュースは、Andreessen Horowitzを筆頭にQED、Union Square Ventures、Shine、Variantなど、著名な投資家陣が賛同し、レストラングループのQuality Branded、Rustic Canyon Group、Souvla、Brooks Reitzなども熱心に支援したことで注目を浴びています。
Blackbird Labsは、小規模レストランが利用できる革新的な顧客会員アプリを提供しており、これまでのレストラン経営の枠組みを変える可能性を秘めています。ユーザーは専用NFCリーダーにタッチすることで各店舗の会員権を獲得し、来店回数に応じてランクアップや特典を享受できます。その特典には、メニュー外の商品やダイレクトメッセージ・コンシェルジュなどが含まれ、ユーザーにとっては新しい形のリワードが提供されます。また、来店ごとに獲得できる暗号通貨は、Blackbirdのスマートフォンアプリを通じて、レストランでの食事やドリンクの購入、会員特典の利用に活用できる仕組みが整っています。
このアプリが解決しようとしているのは、レストラン顧客のリテンション率の問題です。特に米国では「Yelp」などのサービスが一般的であり、顧客を引き留めるために割引クーポンなどが提供されることがよくあります。しかし、その効果は限定的で、多くの顧客は2度目以降に来店しないことが課題でした。Blackbird Labsのアプローチは、会員サービスを提供するスタートアップがリテンション率問題に新しいアプローチを提供しているとして業界内で注目されています。
この分野の競合他社には「Select」が挙げられます。Selectは高級レストランなどと提携した会員カードを提供しており、年会費を取ることで安定した収益源を確保し、良質な顧客を引き寄せる手法を採用しています。Blackbird Labsは、ブロックチェーン技術を活用したNFT(非代替可能トークン)などを導入し、管理コストの低減や情報透明性の向上を狙っています。
一般的には、ブロックチェーン技術を導入することで管理コストが低減するとされています。NFTを利用することで情報の透明性が担保され、データ管理がブロックチェーンに委ねられます。その一方で、ウォレットの利用などがハードルとなる可能性もありますが、Blackbird Labsがこれらの課題にどのように取り組むかが今後の注目ポイントです。このスタートアップがWeb3の技術を駆使して新しい小売マーケティング戦略の成功事例となるか、業界全体が注目している状況です。
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