私は不思議でたまらない
私は不思議でたまらない
詩人のしろう
私は不思議でたまらない
こんなにやさしい宇宙から
こんなに醜い世の中ができたってことが
私は不思議でたまらない
こんなに無邪気な宇宙から
こんなにねじけた人間が生まれたってことが
私は不思議でたまらない
どうして神様が一番美しい世界から
一番汚い世界まで全部お創りになって
また一切合切消してしまうのか
私は不思議でたまらない
神様がこんなに
いたずら好きってことが
私は不思議でたまらない
｛この詩は次の金子みすずさんの詩から作ったものです。｝
ふしぎ
金子みすず
わたしはふしぎでたまらない、
黒い雲からふる雨が、
銀にひかっていることが。
わたしはふしぎでたまらない、
青いくわの葉たべている、
かいこが白くなることが。
わたしはふしぎでたまらない、
たれもいじらぬ夕顔が、
ひとりでぱらりと開くのが。
わたしはふしぎでたまらない、
たれにきいてもわらってて、
あたりまえだ、ということが。
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