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【完成より達成】飽き症のためのマラブー哲学

マラブー哲学。

この響き、インドっぽくないか。

マラブー。
マラブー。

今日帰宅してNHKを見ると、
お笑い芸人のロッジと哲学者の先生が
マラブー哲学について話していた。

飽き性の人には、
マラブー哲学が効くらしい。


私こそ、自他共に認める
飽き性偏差値80人間である。

マラブーでも伊良部でも
高木ブーでもなんでもいいから
その哲学を教えてほしい。


ただ途中から観はじめたので
2分とたたずにマラブー哲学
の話が終わってしまった。

飽き性に悩むゲストのおじさんが
象の粘土をこねているところで

「すっきりした気持ちになりました、
頑張れそうです!」

といっている。

ロッヂの二人も「マラブーすごいですね〜」
という感じである。


マラブーがなんなのかわからないまま、
ただ象の粘土が完成したのをみて

いてもたってもいられなくなり
親父のNHKプラスアカウントで
アーカイブを見ることにした。

マラブーの教え

どうやらマラブーというのは、
インドのものではなく、
フランスの存命の女性哲学家の名前らしい。


このマラブーの考え方は、

「可塑性」というものだ。

可塑性っていうのは、
ボールにはないが、粘土にはある。

ボールをグーで上から押すと
話せば元に戻るけど、

粘土は元には戻らない。


そして人間も、
そういうものなんじゃないの?
というのがマラブーの言いたいことである。


飽き性の人は
とかく新しいことをはじめては
すぐ辞めてしまう。

趣味のキャンプとかも
道具を買い集めるのは楽しいんだけれど
すぐ飽きて辞めてしまう。

趣味ならいいんだけど
仕事は人を巻き込むから大変だ。

周りに火がついた頃には
自分が飽きてしまっていることもある。

今日の相談者の
東武動物園の飼育部長のおじさんも
YouTubeをはじめることになり
初めは誰より張り切って
毎日投稿をどんどんやっていたが、

今は月一投稿になり
すっかりやる気がなくなってしまったらしい。

飽き性の人は
今度こそハマれるものが見つかったと思って
喜んで頑張りまくるんだけれど

それにまた飽きてしまうと、
自分はやはり続かないんだと
落ち込んでしまう。


しかしマラブーは言う。

「飽きたら無理に続ける必要はありません。
無限の可能性を秘めた可塑性において
最初の一歩が達成なのですから。」

これは何を言っているか。

それは、YouTubeを始められたことこそが
すでに達成であるということである。

YouTubeをやらなくなってしまった人が、
始める前に戻ってしまったかというと
そういうわけではないのだ。

始める前と後では、
きっと粘土の形が変わっている。
見える世界は確実に変わっているはずだ。

それは動画ひとつを作るのに
どんなシーンが必要で、
どんなふうにカットして、
どんなフレーズを入れて、
どんな音声を入れて、

そういう作業の上で成り立つことを
いとも簡単に想起できるようになっている。

これこそ、達成ではないかというのだ。

完成など存在しない

そもそもユーチューバーに完成はあるのか。
1万人になれば完成か。
10万人になれば完成か。
100万人になれば完成か。

完成などない。
そんなものはどこにもない。

あるのは達成なのだ。
それは2度と元に戻らない変形なのだ。


継続力がないのではない、開拓力が高すぎるのだ

飽き性の人は、
飽き性を止めることができない。

何か一つのことに長年打ち込んで
ついにゴールを達成する。

そういう達成は残念ながら
願ってもできない。向いてない。


代わりに新しいことを始めるのは得意だ。
飽き性はゼロイチタイプの人間だ。


飽き性の人にとっての達成は開拓である。

「継続力がないと〜、」
なんていう人は、
継続力はあっても開拓力はなかったりする。

自信をもって開拓しよう。
あとは誰かに任せよう。

私の地元は北海道。
生まれながらに開拓者なのだ。

継続力がないのではない、人の10倍のプロジェクトを始められるのだ。

あともうひとつ。
飽き性の人は決して
全て続かないわけではない。

そもそも普通の人が1つ始めるところを
飽き性の人は10始めているのだ。

積んでいるエンジンが違う。
ただ、10もやっているから、
5個くらいはすぐなくなって、
1個だけ残るという感じだ。

そうすると継続率は10%に見える。

けれど違うのである。
そもそも取り組んでいる量が
普通の人の10倍なだけなのだ。

僕の場合もマラソンは
3年間100km走り続けたし、

受験勉強も人より1年長くやり切った。

飽き性は続かないのではない、
プロジェクトの母数が多いのである。

ビバ飽き性!自信を持っていこう!