wearing note #4 しゃあないキープ問題

 久しぶりに仕事で「あ、もうダメだ」という状況に陥ったので忘れないように書く。
 内容としては、映像の配信でshowroomというサービスで1カメラで1オペ配信だった。
 そもそも事故をおこす要因があふれていたので順当な事故であった。

・ライブハウスでの配信ということだったが、そもそもライブハウスとの連絡を取るのが遅くなった。
└日曜日配信で、担当に連絡がとれたのが金曜昼過ぎだった。
・ライブハウスに機材があると聞いていたが何もなかった。
└金曜の時点で機材レンタルの準備をしても土日休みが多いため一手遅れている。
・金曜から3日間東京を離れて動いていたのでそもそもレンタル業者にピックに行けない。
・人を動かす余剰予算無し
└こればっかりは仕方がない。
・発注元に余剰人員がいたのでレンタルの手配をお願いする、しかし失敗
└深刻な状況であると温度感が伝わっていない。

 ということで、18時30分開場19時開演のイベントに、16:30に会場入り。
前日は3時就寝5時起き、軽くPA業務をこなして山梨から移動。
 会場入りして、頼んでいたレンタル機材どこ~?と聞くと、
「借りてないっすよ」と返答。
「そっか~~」
 急ぎで日曜も営業しているレンタル業者に在庫確認、同時進行で箱のスタッフにオリエン。
 手配してるカメラマンと打ち合わせ&他スタッフとのすり合わせ。
 17時30分にはタクシーで機材ピックへ。
 18時25分機材到着。
 18時30分に開場。今回久しぶりに使う機材と、showroomでの配信はこの構成では初のため、説明書読みながら高速でセットアップ。
 レンタル機材の為一度初期化してスタート。
 場内のネット環境が悪く、配信用機材(有線)とモニター兼配信番組設定用PCとのリンクが取れない。
 19時段階で一旦映像がきているのは確認できる。
 開演は運営事情で30分押し。助かった。と思うも、場内客入りのため音量バランスをとることが出来ない。

 19:20配信開始。音声に謎のノイズが乗っている。再度機材構成の確認、PA卓から受け取っているキャノンケーブルに問題無し。
 配信画面の設定問題無し。カメラで音声受けしているため、波形のチェック、問題無し。カメラマイクでの音声確認、問題無し。

 配信用機材とカメラ間で問題があることを確認。1カメ構成で蓋絵がないためカメラと配信機材の結線を切ることができない。
 19:30開演、一旦音声ミュートにして配信開始。ミュート中にも関わらず謎のノイズが配信に乗る。
 理解不能。諦めて帰りたいな。
 苦肉の策で、携帯で配信に切り替え。切り替え中にどうすればいいか考える。インターバルを挟むことになり、全機材バラシて再起動、復活。
 なんとか途中から想定した環境で配信完了。

 といった概要であった。
 そもそもの問題点として、ベストは前日機材ピックし、その場でテスト配信して問題ないか確認をすることは言うまでもない。
 とはいえ、余剰人員も予算もない場合は気合でなんとかするしかないのだが、最低限ラインである開場2時間前には搬入というところも守れなかった。
 まず開場のタイミングで機材が到着するということは音に問題が起きてもどうしようもない。当たり前にもほどがある。

 そして、今回の機材トラブルの原因は、機材あるあるの入出力差し込む順で何故かバグる機材問題と、電源つける順で機材バグる問題のどちらかだろう。
 輪をかけてひどかったのは、ライブハウスの通信速度が絶望的で(時折完全に通信障害が起きて原因不明)、PCと配信用機材の初期登録を劣悪な環境で行わなければならなかったことだろう。
 通信環境が悪いため、初期化をした際に再度設定を行うことが出来るか保証がないというのは大変つらかった。
 正直最初の20分は通信環境が悪すぎて無理!ってなった。

 とはいえ、開演前に音の問題を解決するためには、ちゃんと設定が出来ていたのであれば、その段階で即座に全て再起動をするべきだった。
 とりあえず絵がでているからそのまま進行してしまったが、しゃあないキープをすることでずるずると悪い状況に落ち込んでいった。
 実際のところ、再起動をしてそもそも何もできなくなる状況も大いにあったが、賭けに勝って良かった。
 ほぼほぼ勝てる賭けだけど、そもそもこれで解決できなかったらもう何が悪いかは思い当たらなかった。

 半分程度問題をクリアできているように思えるが、すべてを捨てて再度新たに始める事が出来ないという状況はしばしばある。
 tilt論でも書いたが、「これより悪くなることには耐えられない」という状況で、しゃあないキープをしても何も状況は変化しない。
 より最悪な状況になるかもしれなくても、最速で一度何もかも捨てる決断をする勇気を出すことが求められる時があるのは、忘れないようにしたい。

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