虎の子
虎の子 李朝野史
虎は山神の許しを得て人を殺すのだと伝えられており、殺されるのは運命で、山神の仕業であると受け止めようとする俗信がある
しかし統治者であればそうもいってはいられない。
李朝英宗王の時代(日本では江戸時代)、虎の害が甚だしかった。王は群臣に虎退治の献策を命じた。
その時姜観察という官吏が虎退治法は虎の首領に退去を命じればよいと進言した。王は、その事を聞き、姜に命じた。すると虎の害はおさまった。
姜は正室の子ではなかった。その父は山中である美女と通じて為した子である。
また、その美女は人ではなく、虎の化身であり、別れに際し虎身をあらわしたという。
姜は虎の子であったのだ。
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