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鬼付女

鬼付女  木花郷土史
 昔、観音山の岩屋には雄と雌の鬼が住んでいた。
 田畑を荒らし、娘をかどわかすなど悪事のし放題であった。
 村人が弱り果てていたところへ、為朝がやってきた。そして鬼に困っていることを聞くと、退治を引き受けた。
 
 船で海から岩屋の鬼に近づき、矢を放つと、矢は雌鬼の目に刺さった。
 鬼は一目散に逃げた。以後、この観音山一帯を「鬼付女」と呼ぶようになった。

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