見出し画像

さる懐中時計


 時計が好きです。ブランドじゃなくて、なんとなくとしたデザインで選びます。


 初めて手にしたのは、20世紀。
 ムーンフェイスのついたクオーツでした。上野のアメ横で手にした時計はよくわからないメーカーでしたが地元で買うよりも安かったので、つい買ってしまったのです。中二の時でした。

 さて時は21世紀に入り、インターネットで各地の時計を見ることができるようになりました。
 そう、時計もまたいろいろなものを見ることができるようになりました。

 そんな中で一つの時計を目にしたのです。明治時代にさる元大名家の貴族が、ヨーロッパで特注して作ってもらったという時計。それは美しいものだったのですが、文字盤が日本で使うために十二支になっていました。

 いまでも、そんな懐中時計あるのかなというので探し始めたところ、ありました。
 中国の少数民族の人向きのものでした。
 漢字洋数字アラビア語?の入ったこれはどこか異国の香りがしました。

画像2


もしかしたら、ほかにもあるかもしれないと遍歴した結果、見つかったのがこちら


画像1

 

 割合、理想的な時計が見つけって幸せだったのですが、工場で売っていたのですこれ・・・

 つまり最低ロットは10コ。

 ほしい人を探すのがはじまりましたw


幸い、ツイッターで紹介したところ、欲しいという方がいたのでお譲りしました。そんな時に悪魔がささやいたのです。もっと売れるんじゃない・・・

 私は悪魔に従いました。

 実は自分、妖怪モチーフのトートバックを作ってまして、コミケや深川で行われるお化け縁日に例年参加していました。

 そこであれば十分売れるだろうと思ったのです。

画像3


ところがコロナでイベントは中止、手元には懐中時計が1ダースほどあります。ああ、いつイベントが再開されるのか、ため息であります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?