10回に一度の反省。楽屋トーク。その8。

 はいどうもー。ってこのノリうざい?すいません。今後改めます。
年始からはや3ヶ月。皆さん、元気に年度末の予算消化はしておられますでしょうか。ダジャレだよ。このあともう笑うところ無いよ(このノリうざい)。

時節の挨拶はしたくないとか、前回書いていた割にしてしまいましたが、それは置いておいて、反省の回、電子の版。えーと、80作。うーんと、世間のほうが、例の緊急事態宣言が出たり入ったり2セット終了し、偉い人が思っているよりも普通になってしまった。週末にハードオフやブックオフに出向いても罪悪感はなくなった反面、人が多くて「大丈夫か?」と思うことが増えた。

●この10回分の反省。
まず、今期に関しては、72作目辺りから「気味の悪いもの」「不愉快なこと」というテーマを入れていくようにしたのが、一番のポイント。逆にいうと、これまでは嫌な気分になったエピソードは、極力避けて書いてきたのだけど、そこに真正面から向かい合ってやろうと思い、4作?ほどそういう話を入れている。困ったことに、気味悪い・後味の悪いネタというのは、どんどん仲間を呼ぶようで、あと3作くらい書けてしまう。

「気味悪い」というと、またいくつかのサブジャンルが有って、例えばホラー系(73, 74 『誰かの役に立っていたかもしれない話、その2』)だったり、物事が悪い方悪い方に転がっていく、怒り系(76 『邪悪なショップ』など)だったりする。特に実体験を下敷きにして書くと、書いている最中に、恐怖や怒りがどんどん膨れ上がっていって、文字を打つ際にこれでもかこれでもかみたいな火事場のクソ力的な力が出たり、怒りで手が震えて、書き上げた後にも興奮状態になったりということが起こることを経験した。追体験というやつか。

ここを読んでいる人にも「ホラーなんか読みたくない」「嫌な気分になるものを積極的に見たくない」という人が少なくないだろう。しかし私なりに、それなりにたくさんの創作物に触れてきて、例えば恐いものを見るっていうのは、漫才などを見て大笑いするときと、頭の使う部分が似ていると認識している。読み終わったあと、見終わったあとに、同等の爽快感があるものである。

なお、noteにおいては、薄気味悪い話をアップすると、まったく評価がつかないことも確認した。これは面白いな。今後も嫌がらせのように投稿してやろう。

あと、音楽関係を2作(ベースを買った話は除く)書いたけど、正直なところ、2本とも変なテンションで書いてしまって、書き上げてから自分で読んで、ちょっと不思議な気分になる。頭よりも先に言葉がどんどん出てきてしまう感覚が有った。

割と人気な『寄居のこと』はシリーズ化したいけど、エピソードが亡くなる前と亡くなった後(6.『まずいケーキ』)くらいまで飛びそうなので、まだ我慢している。高校から大学時代も、何度もお世話なっているので、思い出を整理しなきゃいけない。

あー、その10作でどこまで実話か?それは秘密。ある程度フェイクを入れているが、結構実話だったりする。なお、dショップの話は最初から最後まで100%実話な。ブログに書こうかと思っていたのを、小説化という形で出せてよかった。

●この10作で影響を受けた本など。
執筆期間中、結構面白いのは読んだ。ざっと見渡して、山本幸久『カイシャデイズ』、ソウヤー『フラッシュフォワード』、越谷オサム『いとみち』、桐野夏生『OUT』。『OUT』の、腹に杭でも刺されてグリグリ動かされながら「どうだ、痛いか」的な文章はすごかった。終盤はあっという間だったが、読書中は仕事中や風呂に入っているときに思い出し、早く読み終えてしまわないと大変なことになる気がしたもんね。

なお、仕事中などに影響をしたのは、本だけではなかったな。2020年の秋の終わりから数ヶ月で、これまでの人生で見てきた本数と同数くらいのアニメをAmazon Fire TVで見た。その中で『宇宙よりも遠い場所』の12話の「お母さん…」は、見た翌日に仕事中、風呂、歩いているときに思い出してしまって大変だった。13話で中和されるけど、あれ、放送当時の翌日の反応を掘り起こして見てみたい。

脱線した。

割と面白い本を読んできたが、正直なところ、影響を受けたのは森見登美彦『太陽の塔』くらい。山本幸久のような、丁寧なキャラクター設定がしたいとか、越谷オサムのようになんでもない日々に決断を下したいとか、考えなくはないんだけど、まだ消化しきっていない。

その点、森見『太陽の塔』と、それに加えてGYAO!で見た『響け!ユーフォニアム (1,2)』では、いろんなもんが去来した。なにがって、2作とも生まれてから大学時代まであれこれ。というのも、景色がもう、知ってるところばっかりなんだよね。そして、『太陽の塔』にインスパイアされて、高校時代の話を1本書いた。

●盗作疑惑。
ところで、この10作ではないのだけど、書いている途中で発覚したのが、67~69『赤いギターと女子高生。』と、超有名作品との類似点である。書いて出している途中で、『けいおん!』のアニメにおいて、ふと「ママ…」といってしまって赤面するシーンが有ることを執筆後に知り、アチャーかぶったーと思ったのはまだマシな方である。

超有名作品とは、2021年2月27日に発売されて、売れまくっている、あずまきよひこ『よつばと!』の15巻。その巻末に、おそらく3連作くらいで入っている、15巻の山であるランドセルを買いに行くエピソード。

詳しくは述べないが、店に入るところから終盤まで、『赤いギター』と展開が丸かぶりなのである。

テレビを見ながら片手間にページをめくっていて、「えええええええ!?」と素数で驚愕し、「子供を持つ親なら泣くこと間違いなし」と言われたシーンも、読みながら上の空になってしまった。オレの感動を返せ。いや、奪ったのは自分だ。どれくらい衝撃的だったかというと、夕食後に読んだあとに床について、すぐ眠ったものの、夜中2時半ころに目が覚めて「あれは盗作と思われるかも?」と一気に不安になったくらい衝撃的であった。そんなの偶然だろ?だよね。

一応、誰も興味ないだろうけれども、時系列を書いておくと

『赤いギターと女子高生』初出
1作目 2020/12/8
2作目 2020/12/15 (類似点多数)
3作目 2020/12/23 (若干類似)

『よつばと! ランドセル』後編初出
電撃大王 2020/12/26
コミックス15巻 2021/2/27

時期も同時過ぎて盗作しようがありませんでした。あと、お互いの名誉のために書いておくと、私が執筆してメモ帳に置いたのが2020年の9月頃。漫画の方のプロットも、出版のスケジュールから、2020年の夏くらいにはほぼ出来ていたのではないかと思う。

ということで結論。
全くの偶然です。本当にありがとうございました。
『よつばと!』15巻もいい話満載なので、ぜひご購入ください。何度も読み返してます。1巻から。

●この先、どんな先?
あと20作で目標の100作。気持ちはすでに「100冊終わったら何書こう」になっていたりもする。一つ思いついたのが、散歩小説を淡々とやる。これは前回の反省7の時に書いた。伊坂幸太郎『あるキング』を『歩キング(仮)』ともじってやろうか、なんて考えたりしている。

そこで、というわけでもないが、実は散歩小説の長編をすでに書き始めていたりする。これは、こちらの80作目以降で出そうと思うのだが、ここでのチャレンジとして、5~10作の「連載」をやってみようかと思っている。

自分のペースで出しておいて「連載」もなかろうというところはなくはない。これまでとの違いは、3連作であっても、全部3つ書き終えて、さかのぼって推敲したり表現を合わせてから投稿していたのだが、今度は執筆途中で出していこうと思うのだ。これは大変だ。というのも、例えば話の前半と後半で、文章の統一感を出さねばならない。これは難しいぞ。素人だから途中で軌道修正しちゃうし。また、私の執筆の癖なのだが、ある程度荒く書いてから、ト書きの装飾をかましたりする。それが出した部分で出来ない。

あと、薄ら怖い話の連作の2~3連作プロットも出来ている。うわー、100作で終わらないぞこれ。目標は、終わる必要はないのか。

あと、本当に100作後の話だけど、『拝啓、エディ・ヴァン・ヘイレン(仮)』という、これまたモジリの本気の長編プロットも作っている。これは散歩小説よりも現実的かもしれぬ。

今回は色々思うことが有って長くなった。ではまた会おう、諸君。