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“オタクあるある”のTikTok投稿で1年半で42万フォロワー!人気のコツは“深さ”と“広さ”の両立 <やまぐちさんインタビュー>

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TikTokの人気クリエイターに、自身のストーリーや動画投稿のコツ、フォロワーの増やし方、ヒットするコンテンツの秘訣などを聞く「TikTokクリエイターインタビュー」。

日々、さまざまなジャンルの動画が投稿されているTikTokですが、その中でも唯一無二の“オタクあるある”動画で、アカウント開設からわずか1年半で42万人のフォロワーを数えるまでになった人気アカウントがあります。

それが、若干21歳の関西在住の男性、やまぐち@yamaguchi_kun)さんです。

実はやまぐちさん、TikTokの存在はネット広告で見かけて知っていたものの、ダウンロードして自分がアップするまでには時間がかかり、最初は「まったく投稿にノリ気じゃなかった」と言います。

そんな彼がなぜ人気アカウントに成長したのか。

そこには、投稿テーマを“絞る”と“広げる”の絶妙なバランス感覚がありました。

「TikTokってけっこうアニメ好きな人も多いんや」

やまぐちさん、もともとTikTokは投稿する気がなかったとおっしゃっていましたが?

「そうです。当時は、どうせバズらないでしょってTikTokに勝手な偏見を持っていて。もともと僕はダンス経験があるんですけど、プロじゃない人がダンスを発信しても…と引いた目で見ていたんです。でも、TikTokでダンス動画を披露している人に注目が集まり、フォロワーが増えて有名になっているという話を聞いて、いてもたってもいられなくなり、自分も動画を投稿するようになったんです」

それが2019年2月ころ。

当時のやまぐちさんはダンスの動画を中心に投稿していました。

そんな彼が、現在のようなアニメネタの動画を投稿するようになったのはなぜでしょうか。

「たまたま、2019年2月25日に好きなアニメの『おそ松さん』のセリフに合わせたダンス動画をアップしたんです。そしたらすごくコメントといいねがついたんです」

それまで600〜700程のいいね数だったやまぐちさんの投稿でしたが、この動画に対しては5万を超えるいいねがつき、コメント数は800を超えるまでに。大ヒット動画となったのです。

「そこで、TikTokってけっこうアニメ好きな人も多いんやと気づき、手応えを感じました。それからずっと大好きなアニメネタで動画を投稿するようになりましたね」

こうして、現在に至るまで、順調にフォロワー数を伸ばしてきたやまぐちさん。

なかでも、2020年5月2日に投稿したこちらの動画は飛躍的にフォロワー数が伸びた要因となりました。

「オタクの行動原理を踊りながらプレゼンするというシンプルなものですが、共感のコメントやおもしろいという声をたくさんいただきました。結果として、1万以上コメントがつきました」

この動画、投稿した動機は「なんとなくだった」というやまぐちさんですが、アニメに限らず、ジャニーズなどのアイドルオタクからも強い共感を呼び、支持されたのです。

「動画が短くわかりやすかったというのもありますが、TikTokで潜在的に存在していたアニメに限らず、アイドルや鉄道などオタク層全員の心を掴んだんじゃないかなと思っています(笑)」

「TikTokって、意外と僕のお母さんくらいの年齢の人が普通に見てくれているんです」

この動画のヒットをきっかけに、ダンスというよりもオタクならば共感できる“あるあるネタ”をやまぐちさんは投稿するようになります。

「とはいえ、自分が体験したことを動画にして投稿しています。そちらのほうが情報が深くなるんです。オタクって、自分が好きなコンテンツについては濃い情報を求めています。だから、あえてマイナーなアニメの話や自分が声優ライブにいったときの話を投稿していました」

やまぐちさんによると、世の中にオタクの人口は少なくないものの、対象を広げず、あえて絞ってその分野のマニアックな情報を取り上げたほうが最初は反響は大きくなるといいます。

その結果、5月2日以前はいいね数10万をこえる動画は一本しかなかったのに対し、5月以降は何本に出るようになったのです。

なぜでしょうか。

「5月2日までは、みんながおもしろいと思う動画というよりも、ただ単に自分がおもしろいと思う動画を撮ってアップしていたんです。しかし、5月2日以降は自分が好きで、かつみんながおもしろいと思う動画を意識的に投稿しました。“自分”と“フォロワー”の二者とも満足する動画をあげたところ、飛躍的にフォロワー数が伸びたんです」

さらに、投稿時に話す内容にも少しだけ変化を加えたといいます。

「先ほどオタクネタは狭く、深くと言いましたが、かといって“あるあるネタ”ならばアニメオタクだけに響くネタでもダメなんです。アニメ以外のオタクにも、アニメのネタを話しているのに『うちらも一緒じゃん!』と思ってもらう。感想コメントとして『どのオタクも結局一緒なんだねー!』と書かれる動画が広がりやすい動画なんです」

具体的にはどのような動画なのでしょうか。

「オタクはイベントやライブ、物販の日は帰りの電車代外は全部お金使っちゃうよねとか、は典型例ですね。これ、分野を選ばずオタクはみんなそうですから。コミケの話をしているのに、ジャニオタにも当てはまる。それが個別の話をしているのに、普遍性を持つネタです」

なるほど!投稿する際に、他のオタクも共感できるかを意識するんですね。

「そうです。あとは、時代。今の時代でなくても、普遍的に当てはまるあるあるネタもヒットしやすいです。たとえば、自分の生まれる前のアニメ知識もネットで軽く勉強しておくと、普遍的なものを発見できます。昔とオタクのイメージは少し変わってますが、オタクそのもののあり方や考え方はあまり変わってないと思うんです」

やまぐちさんによると、時事性が強すぎると一時的にいいねやコメントがついても、以後反響を呼ばず、すぐに廃れてしまうと言います。

「例えば、いま放送中のドラマの解説より、みんなが共感できて、かつそのコンテンツを今からでも見れるようなネタがウケるんです。だから過去作品が見れるアニメならば投稿してもオッケーと思っています」

さらに、投稿を続けていると、やまぐちさんはフォロワーのある傾向に気づいたそうです。

「TikTokって、意外と僕のお母さんくらいの年齢の人が普通に見てくれているんです。おすすめに流れてくる動画だけ見ていると、20代の若い人しか見ていないと思いがちだけど、『エヴァンゲリオン』や『ジョジョの奇妙な冒険』、『北斗の拳』のネタもめちゃくちゃウケますから」

加工の前に意識すべきことがある

では、そんなやまぐちさんに動画投稿のコツを聞いてみました。

「エフェクトのコツは、エフェクトに頼らないことです。たとえば、無加工動画の時点で笑顔でなければフィルターをかけてもいい笑顔の動画は撮れません」

なるほど。素材からこだわろうということですね。

「それから、エフェクトをかけることを前提にしているなら、画角はいつも以上にこだわってください。たとえば、エフェクトで顔が大きくなるならば、元の動画で画面いっぱいに顔が映るとエフェクトを掛けた時にはみ出してしまいます。なので余白があったほうがよいです」

やまぐちさんによると、まずはエフェクトをかけてみてどんな見え方になるのかシュミレーションしてから“本番”を撮影したほうが動画のクオリティがあがるといいます。

「エフェクトをかける場合、ドラマや映画を撮影するときのようにリハーサルがより重要になってきます」

とても納得のいく説明です。

「もっとファンを増やしていきたいです」

取材の後半、「2020年中にフォロワーが10万人いかなかったら、TikTokをやめようと思っていたんですよ」と語っていたやまぐちさん。

しかし、今では圧倒的な分析力によって42万人のフォロワーを数えるまでになりました。

今後、もっとフォロワーが増えた場合、何かビジョンはあるのでしょうか。

「引き続きマニアックなオタクあるあるの動画を投稿しつつ、他のSNSや動画サイトと連携してファンを増やしていきたいと言います。コメントがとてもあたたかいので、もっとファンを増やしていきたいです」

オタクならではの視点でTikTokの投稿のコツを語ってくれたやまぐちさん。

彼のように、あなたも自分の好きなテーマについて“深く、そして“広く””投稿してみてはいかがでしょうか?

クリエイタープロフィール

やまぐち

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1999/12/3 兵庫県尼崎生、オタク歴は11年ほど
二次元の嫁は「小林さんちのメイドラゴン」の「小林さん」
2019/2/24からTikTokでの活動を開始し、初めのうちはダンス動画などを上げるも、徐々にダンス動画と並行してオタクコンテンツの発信に切り替え、現在ではYouTubeなどでも活動し、40万人以上のフォロワーを獲得し、TikTokではファン達から「オタクの神」と称される

禁無断転載

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