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人気TikTokクリエイターが伝授!コメント欄を良い雰囲気にする方法

TikTokには、動画を見た視聴者がクリエイターや動画に対して文章を書き込める「コメント」機能があります。「面白かった」「これはすごい!」といった感想や「これはどこで買えるの?」といった質問など、さまざまな反応が寄せられ、クリエイターと視聴者が楽しく交流できる場として活用されています。

その一方で、TikTokクリエイターに対する暴言や個人情報に関わる内容、動画で紹介したコンテンツのネタバレなど、書き込んでほしくないコメントが寄せられるのが心配、とコメントの活用に不安を持つクリエイターも少なくありません。

クリエイターがコメント欄を安心して活用していくためにはどうすればいいのでしょうか。実際にコメント欄を上手に活用して視聴者と交流している人気TikTokクリエイターの皆さまをお招きし、コメント欄を良い雰囲気に保つための機能の使いこなしや、コメントを活用する工夫などについて対談していただきました。

今回ご登場いただいたTikTokクリエイターは、
顔面土砂崩れさん、しんのすけ🎬映画感想さん、水野舞菜🦥🤍さんです。

ーー今日はお集まりいただき、ありがとうございます。はじめに自己紹介をお願いいたします。

顔面土砂崩れさん TikTokは5年ぐらい前からはじめました。トーク系の動画や、マンガやアニメなどの面白いエンタメコンテンツを紹介する動画を投稿しています。

しんのすけさん TikTokを始めたのは2019年の夏からで、映画の感想や紹介をメインに、マンガやゲーム、アニメなども紹介しています。インタビュー動画もつくっています。

水野舞菜さん 約3年前の2020年3月からTikTokをはじめました。皆さんを笑顔にできるようなダンス動画を中心に上げています。

コメント欄の楽しみ方や管理方法は人それぞれ

ーー皆さんの動画には数多くのコメントがつくと思います。どんなコメントがつきますか?そもそも、すべて読んでいますか?

顔面土砂崩れさん コメントは基本的には全部読んでいます。TikTokをはじめたころは、容姿に関するダイレクトな悪口が多かったのですが、そのままストレートに書いても面白くないと分かってきたのか(笑)、最近はそういった悪口は減りました。最近は動画を見る方の多くがファンの方になってきていることもあり、ポジティブなコメントが増えています。

水野舞菜さん 私も全部読んでいます。私の視聴者は皆さん優しいので、毎日「かわいいね」って言ってくださります。中でも私が特にうれしいコメントは「前よりもキレイになったね」など、違いに気付いてくれるコメントです。少しでもかわいくなれるよう美容などの面でがんばっているので、その努力を見守ってくれていると素直にうれしいです。

しんのすけさん 僕の場合、僕自身に対するコメントはほとんどなく、動画内で紹介している映画に対するコメントがつきます。例えばホラー映画だったら「どれぐらい怖いですか?」というコメントがつき、そこに他の視聴者さんが「あの映画ぐらい怖いですよ」と返信したりして、僕がいるようでいないようなコメント欄になっています(笑)。

ーーTikTokには、視聴者同士がコメントし合ってひとつのコミュニティになっていく文化がありますね。皆さんは、コメントに対する返信についてはどのようにお考えですか。何か決めていることなどはありますか。

水野舞菜さん 私のコメント欄では、私からの返信が欲しいという方が多いんですね。「今日の夜ご飯は何だったの?」など、直接動画の内容に関係しないコメントもたくさん書いてくださるのが特徴だと思います。コメントをたくさん書いていただければ動画の視聴数も上がるので、増えるような工夫をしています。

例えば、毎日動画を上げる時間は19時半と決めていて、コメントが早かった上位3人に必ず返信することにしています。すると毎日私の動画を待ち構えて、たくさんの方が公開と同時にコメントをくださるんです。

しんのすけさん 僕は、基本的にランダムに返信していますね。通知がたまたま目に入ったときにコメント欄を開いて返信する、ということが多いです。

顔面土砂崩れさん 僕はコメントに返信することもありますが、そのほかに動画で返信することもあります。昔は動画を1本上げると10件ぐらいアンチコメントがついたので、そのうち3つに返信すれば、1日で3本つくれます(笑)。単純にコスパがいいと思ってやっていました。

不適切だと思ったら削除やブロックしてもいい


ーーなるほど。アンチコメントにあえて返信するというスタンスなんですね。

顔面土砂崩れさん 普通、会ったこともない人に「ブサイク」なんて言わないじゃないですか。ですからアンチコメントというのは、僕は基本的にコミュニケーションエラーだと思っているんです。つまりコンテンツそのものが間違っていたり不快だったりというのではなく、お互いの解釈が違ったり情報が不足していることから行き違いが起きることが多いのかなと。 そのような状況でムキになってアンチコメントに返信してバトルをしても、他の人が見たら気持ちいいものではないですよね。だからむしろアンチコメントも受け入れて、パッケージ化したほうがいいのではと思っています。

僕の動画のコメント欄は、(視聴者の)皆さんための場所であると同時に、僕の場所であり僕が管理者です。だから不適切なコメントでなくとも「このコメントはこの場にそぐわないな」というコメントがあったら、それは自分の判断で消していいのではないかと思います。

水野舞菜さん 強いですね(笑)。私はやっぱりアンチコメントが来たら落ち込んでしまうし、傷つきます。反論したくなることもありますが、そういうときは必死で我慢して、コメント削除かブロックをしています。

しんのすけさん 僕が一番困るのはネタバレを書かれることです。先に結末を書かれてしまっては、せっかく紹介した映画を楽しみにしてくれている視聴者さんに申し訳ないですから、多くの人が見そうな人気の映画などを紹介するときは、犯人の名前などネタバレにつながりそうなキーワードはあらかじめコメントフィルターに登録しておきます。それでもネタバレを書く人は即ブロックしますね。
クリエイターの立場からすると、ブロック機能というのは見たくないコンテンツを排除する機能というより、困ったコメントをされないための機能なのです。
ブロックしても相手に通知はいかないと思いますが、動画やLIVE配信が見られなくなるので気付かれますよね。すると「攻撃されている」と捉えてしまう人もいるので、「相手からは普通に見えるけど、コメントは反映されない」というミュート的な機能があったらうれしいですね。

顔面土砂崩れさん 僕もマンガを紹介するときにネタバレしないように動画を作っています。ときどき「誰かネタバレして」とかいうコメントが付いて、他の視聴者がネタバレを書いてしまうこともありますが、そのようなコメントは全部消しています。それでマンガを読んだ気になってしまうのはもったいないですよね。僕はあくまで他人のコンテンツを紹介させていただいているだけですから、つくり手の方と共存関係でいたいという思いもあります。

ーーコメントフィルターのキーワード指定(※指定したキーワードを含むコメントを自動的に非表示にする機能)は使っていますか?

顔面土砂崩れさん 僕は本名を広められたくないので、自分の個人情報をキーワードとして登録しています。ひとつだけ登録すると、片っ端からいろいろな名前を試したら特定できてしまいますので、ダミーの名前も複数登録しています(笑)。その他にも、マンガを無断で掲載している違法サイトのURLや、コメントの治安が悪くなりそうなキーワードは、なるべく登録するようにしています。現状、TikTokで登録できるキーワードは現在50個なのですが、僕にとっては全然足りません。新たなコンテンツを紹介するときに、以前登録したキーワードを消している状態なので、ぜひもっと増やしてほしいですね。

水野舞菜さん 私は50個で足りています(笑)。自分でコンプレックスを感じていることなど、あまり言われたくないことは、フィルターするようにしています。コメントで指摘されることでそこに注目が集まってしまうのは嫌だなと思うので。コメントフィルターのおかげで、そういうネガティブなコメントを目にしなくていいのはありがたいです。もちろんコメントを下の方までスクロールするとフィルターされたコメントも表示されますが、あらかじめ心構えした上で見られるから、他のコメントの中でぱっと目に入るよりはいいと思います。

しんのすけさん 僕は先ほど紹介したように、人気作品に関する動画を出すときは、ネタバレにつながるキーワードを登録することもあります。

動画を純粋に楽しんでもらうためには、周辺のノイズをいかになくせるかだと思うんですね。コメント欄は自分だけでなく他の視聴者の方にも見えてしまう場所ですから、視聴者の方々が動画を楽しむ上で邪魔になってしまうようなコメントは積極的に削除していいと思います。

コメントフィルターなども活用しながら、ポジティブに盛り上げてほしい


ーーコメントを増やすために工夫していることはありますか?

しんのすけさん 僕のコメント欄には「映画面白かったです」みたいな感想コメントが並ぶことが多く、それだけではコメントのラリーが起きません。そこで、あえてコメントを誘発するような動画を投稿することもあります。例えば、答えをはっきり示さずに「この映画は面白いのかどうか、皆さん議論してください」というスタイルにすると、「自分は面白かった」「自分は面白くなかった」と賛否両論のコメントが寄せられ、やり取りが発生します。僕の動画をきっかけに、様々な意見がひとつの空間の中で見られるというのは、とてもいいことだと思います。

顔面土砂崩れさん 僕も視聴者のコメントを意識した動画をつくることがありますね。例えば社会性のある題材を扱うマンガを取り上げてどう思うかを聞いたり、視聴者が共感しやすいネタを投げかけてコメントを促したり。動画を制作する際に、ある程度どんなコメントがつくかを予想して、余白を残したつくりにしています。
これはTikTokへの要望なのですが、「コメントした視聴者が他にどんなコメントをしているか」という履歴をたどれる機能があったらいいなと思います。コメントをタップするとそのユーザーがこれまでに書き込んだコメントが一覧表示されるようなイメージです。そうすれば、いろいろな動画に面白いコメントを書いて回る「コメント職人」のような視聴者も現れて、もっともっとTikTokが面白くなると思います。

水野舞菜さん コメントを盛り上げる工夫でいうと「つっこみどころ」をあえて残すこともありますね。いつも完成された動画を載せるのではなく、失敗したりハプニングがあったりする動画を載せた方が、みんな「あぶない!」などとコメントでつっこんでくれるんですよ。だから、ちゃんと撮れている動画と少し失敗した動画の両方があるとき、うまくいっていない方を載せることはあります。

しんのすけさん いつも成功動画を上げているから、たまに失敗動画を出すと反響があるんでしょうね。

ーーTikTokクリエイターの皆様に、コメント欄を良い雰囲気に保ちながら発信していく方法についてメッセージをお願いします。

顔面土砂崩れさん コメントはTikTokの一部だからこそ、過度にコメントに振り回されず、フィルターなどの機能も使いながら適度な距離感を持って付き合っていけるといいのかなと思います。個人的には、「自分がやりたいことをやって、視聴者についてきてもらう」ぐらいの感覚でちょうどいいのかなと思っています。
ヘコみそうになったら、自分の尊敬する偉人を思い浮かべてみてください。どんなにすごい人でも、アンチはいるものです。「あんなにすごい人でも『つまらない』と言われるんだ」と思えば、自分にアンチコメントがあるくらい当たり前、と思えるのではないでしょうか。

水野舞菜さん 何があっても、悪口をいうほうが悪いですよね。ですからブロックしたりフィルターをかけたりするのは悪いことではないと思うので、怖がらなくていいと思います。
コメントを盛り上げることはバズるために重要なので、ぜひ皆さんも活用してみてほしいです。動画の内容を工夫するだけでなく、例えば概要欄(動画の下に表示されるテキスト。2200文字まで入力できる)に質問などを書いておくと、みんなコメントしやすくなります。ここを工夫するだけでもバズるきっかけになるのではないでしょうか。

しんのすけさん なぜTikTokがコメントしやすいんだろうと考えてみると、TikTokは「一発芸の集合体」なんですよね。だから視聴者も「深いコメントをしなくてもいい」と感じるのだと思います。誰も「浅いコメントだな!」なんて指摘しませんよね(笑)。コメントしやすいプラットフォームだからこそ、概要欄を工夫したり自分が最初にコメントしたりするなど、コメントしやすい雰囲気を作ることが大切だなと思います。
コメントの盛り上がりは、動画やクリエイターの見栄えに直結します。100万、200万のフォロワーがいても、動画にコメントがついていなかったら「あれっ」となりますよね。一方、フォロワー数が少なくても、たくさんのコメントがついているとそのクリエイターの勢いを感じます。視聴者がコメントするには、それなりの労力が必要ですから、そのハードルを乗り越えてわざわざ書き込む人が多いということは、熱心な視聴者が多いという指標にもなりますよね。だからこそ動画制作はもちろん、コメント欄も意識したほうが絶対いいと思います。

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