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自分の中の敵だったのか
退職後、数ヶ月経つがいまだに出てくるあの野郎(すっかり嫌い)
何かをやってる時、
"あーあ、あなたはそのやり方するんですね。どうでもいいですけど。"
やってみてうまくいかない時、
"出来ないんじゃなくて、やるんです。そのために一瞬たりとも気を抜かず、聞き漏らしのないように全身全霊をつくすんです。"
やることなす事ケチをつけられている感覚が抜けない。もういい加減こんな風に思うのはよせばいいのに、抜け出せない。
なんでかなぁ。しんどいなぁ。
今日も、部屋の片付けが思うように進まなくてどこからか聞こえてくる"そんなに時間があるのに出来ないとかありえない"と含みを持たせたため息、視線。もちろんそんなものは実際には聞こえてこない。見られてもいない。なのにいらんこと言われんようにしなくちゃと変なプレッシャーを感じ無駄に疲れている自分。
そうなった時は、自分いじめはやめなくちゃ。と言い聞かせる。
自分いじめ。
自分いじめ。
何をやっても中途半端、なんでそんなやり方しかできないのか、努力が足りない、感謝が足りない、どうせそのうち痛い目を見るぞ…
自分いじめをしてる自分とあの人はよく似ている。自分いじめを目に見える形にしたのがあの人なんだ。
わたしが自分に向けてずっとやってきたことを、リアルでされたから、わかりやすいイメージとして一体化してしまっているんだ。
実際にその人に言われた事を思い出すこともあれば、いつもの自分いじめがあの人と重なって、いつまでもあの人に責められているような気分になってしまっていたんじゃないか。
だからいつまでも自分の中に居続けるんだ。あの人の正体は、あの人に出会うずっと前から自分の中にいるものだから。
きっとそうだ。
なんだか謎が解けた気分。
もうやめよう。
わたしはだめなんかじゃない。
どんな時でもわたしはダメなんかじゃない。
せめて自分だけは、自分の味方でいてあげよう。
前の職場で経験した嫌な事は、この事に気づくためだったのかもしれない。
なんていうか、そろそろ手放せそうな気がしてきた。