12月3日 ひっつみの日
故郷で吹雪だと、朝のニュース。
小麦粉みたいな細かい白を思い出す。
部屋に続く外階段に、馴染んだ冬の匂いが届いた。
「おかえり」
白に塗れた大きな手。
一緒に上京した彼のそれが、ドアを支えてくれている。
「ただいま」
隣にいたくて故郷を離れた。
今夜は隣で故郷の味を思う。
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ひっつみは、小麦粉をのばして団子にしたものを使った汁物。岩手県の郷土料理。
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