主婦ポリ番外:NY知事クオモ会見(7.1)
概要:NY州民は全員検査対象となる。州内検査累計400万突破。NYCのフェーズ3(屋内ダイニング)入りを延期。
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7/1
私達はまだ国家危機の真っ只中にいます。(国家として)状況は良く無い。
良く無いどころか悪化している。35の州で感染拡大。ファウチ博士は1日10万人の陽性者まで拡大しても不思議では無いと言っています。
欧州と米国の陽性件数推移グラフを見て下さい。
最初欧州が打撃を受け、それが米国に。その後欧州は抑え込んだが、米国内では拡大止まらず、今、欧州の方が私達米国人の渡航を禁止しているんですよ!どんな皮肉ですかこれは。
国内の状況を見て下さい
テキサス(*今ヒューストンは次の感染爆心地となっています。ICU100%占有を超えています。)、アリゾナ、フロリダ。ちょっと前は「大した来ない」とし、さっさと経済再開をしてしまった。そして感染拡大に直面し今更になってマスク着用を義務付けたり、再開手順を巻き戻したりしている。NYが何度も警告したのはここでした。「ゆっくり、慎重に開かなければ(逆戻りして)逆に経済に響く。そして人命も失われる」。
「テストが多くなればそれは陽性者だって増える」
との屁理屈もありますが、それでは入院者数の増加の説明がつきません。感染が、拡大している事実を認めなければいけない。
大統領も現実から目をそらしていました。第1日から。
「インフルみたいなものだ」
「勝手にいなくなるから」
「奇跡のように問題は解決する」
ずっと現実に背を向けて「経済再開を早く」「早く」などと、右派を煽動して経済再開のプレッシャーを各地方自治体にかけるようなデモを煽り、「解放せよ」などとツイートした。
そんな言葉がなんと大統領の口から発せられたんです。
どんなに大統領でも、大統領の言葉を信じる人がいるんです。いくらトランプが大統領でも。共和党の州知事は彼の言う事を聞いたし共和党議員も彼の言う事を聞いた。マスクもしないんだ。屋内で選挙ラリーなどをする。マスク無しで!それをみてアメリカ国民はどう思いますか!?「問題ないんだろう」と思ってしまいますよね。
wrong.
大統領様。
現実はいつだって勝ちます。いつでも、です。
現実を否定していては状況に打ち勝つ事はできません。虚構の世界に留まり、科学者の意見を無視してきました。自分のブランチであるCDC(米国疾病予防管理センター)の言う事すら無視。
CDCは200万床ベッドが必要になる、と予測したんです。米国内には90万しかないんですよ?そのCDCの忠告も無視。1月末の報告では100万人が死ぬかもしれない、と予測されていました。それも無視。
この国は彼の失策の代償を払っています。
彼は国民にこのウイルスの危険性を伝えるべきだ。国民に自分の間違いを認める。国民全員が、貴方が失敗したこと、知っています。間違いを認める勇気を持って下さい。タダです。ご自分が科学者の助言を聞かなかった事、何も対応しなかったこと。それが間違っていたと。
そしてマスクを着用して下さい。大統領様。マスクを。着用。して下さい。
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NY州の再開は今の所上手く行っています。
総患者数 879。
死亡者数
6/25 14
6/26 13
6/27 5
6/28 7
6/29 13
6/30 11(内病院8、老人ホーム3)
先日のテスト数は5万6710件/日
陽性数は625件。
1.1%
州内各地域、市内の感染率も横ばい。
NY州の累計テスト数は400万件となりました。NY衆の対人口検査数は世界一です。世界のどの「国」よりも多い。素晴らしい事です。
検査ー追跡とマスク着用/Social Distanceが成功の方程式です。口で言うのは簡単ですが、実行は難しい。しかしこの方程式は確実です。ダイエットと同じです。食事制限/エクササイズ、以上です。これをやるのが難しい。しかし原理はシンプルです。
検査容量を大幅に増やす事ができたので、本日からNY州民であれば誰でも検査が受けられるようになります。州内の検査場は750以上。州民の皆さんはどしどし検査してください。無料です。痛く無いです。私だってやりました。大丈夫です。
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Capital Regionはフェーズ4にうつります。
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NYC???
新たな問題があります。
賢明に再開してきました。賢明、とは「未来の問題を先回りして対応」する事も含みます。
市内住民のコンプライアンスが減少しています。これは事実です。写真を見て下さい。イーストビレッジ、ウエストサイド、ブルックリン、ブロンクス、街を歩けば一目瞭然です。
天気も良くなり「知事も安全だって言うし」、友達とも遊びたいし。マスクは持ってくけど、顎に着けとくだけ。
気持ちは分かります。しかし思い出して。若くても重症化します。そして高齢者に移してしまう可能性があります。地方自治体、取り締まりを強化して下さい。各地方の事業の再開のステップは州によって設定されます。市政で勝手にそれを前後する事はできません。地方自治体は各事業に州によって決められたステップを事業がしっかり守るように取り締まりするのが仕事です。
再開が速すぎる、遅すぎるなどの苦情は私がうけます。
地方自治体の仕事は、検査/追跡の実地と予防法/フェーズ再開違反の取り締まりです。
それを怠るとその先には感染拡大が待っています。シンプルな話です。それが現実です。感染拡大が始まればあの山登りをまたしなければいけません。それは絶対に避けなければなりません。
各郡や市のコンプライアンス取り締まりに州も協力します。
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先週は8州でしたが、16州となりました。下記16州からNY州へ来られる方には2週間の隔離を義務付けます。
アーカンソー
アリゾナ
カリフォルニア
アイオワ
アイダホ
ネブラスカ
テキサス
ユタ
アラバマ
フロリダ
ジョージア
ルイジアナ
ミシシッピ
ノースキャロライナ
サウスキャロライナ
テネシー
ランダムにこの16州を決めている訳ではありません。その州の感染率で決めています。幾ら隔離しても彼等はNY州に必ずやってきます。そして感染を広めるでしょう。
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このコンプライアンス減少と、州外からの感染流入を考慮して、NYCのフェーズ3入り(屋内ダイニング)を延期します。州の他の地域の再開は予定通り。NYCだけの遅延です。
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