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主婦ポリ番外:NY知事クオモ会見(5.30)

概要:亡くなったフロントライン従事者遺族への死亡手当。

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今日は土曜日、コロナ禍91日目です。

総患者数、減少。

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(net)新規患者数、減少。

(net)新規人工呼吸器使用数、減少。

(gross)新規患者数。減少。

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死亡者数 67

5/25 96
5/26 73
5/27 74
5/28 74
5/29 67
5/30 67(内47病院、20老人ホーム)

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(感染拡大抑制、再開に関して)「私達」、政府だけでなく州民の皆さんも、州全体が一丸となって(“we the people”)、不可能とも思えた事を成し遂げました。

5地域でフェーズ2の再開がはじまりました。来週はCapital RegionとWestern NYでフェーズ1の2週間マークに向けて、フェーズ2への移行の審議が始まります。

「誰も先の事は分からない」という事を思い出しましょう。データに基づいて、賢く慎重に再開を続けて行きましょう。再開がうまく行かずまた閉じる事にならないように。

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NYC

6/8再開の見込みです。それまでに力を入れて行く項目。

---民間/市立医療システム統合事業”Surge + Flex”の強化。---
市立11の病院と民間100以上病院のシステムを統合して、患者や物資を移動して局地的負荷の分散を可能にする。感染が急速に拡大していた時に飛行機を飛ばしながらデザインするような状況で緊急に統合システムを作りましたが、これをブラッシュアップします。

—-MTAの準備---

---10のhotspotでのコミュニティー感染の抑制---

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郵便番号別で感染率が高い地域です。いくつかの地域では感染率が50%を超えています。(*市内平均は19%)多くはブロンクス。そしてブルックリンとクイーンズ。

低所得者と有色人種の地域です。

これらの地域で更に10カ所検査所を増やします。そしてPPEとハンドサニタイザの配布も行っています。

Northwell Healthの協力で医療サービスをこのような地域に届ける努力をしています。

医療サービスの分布の人種間の差異。大きな問題です。医療の不足により、死に至る確立は黒人の方が白人より相当多いという事実。認識しましょう。

90日間コロナと戦って来ました。91日目の今日、それに新たな危機が加わりました。ミネアポリスのジョージフロイドの死から始まった全国でのプロテスト、不安状態。

コロナでより多い黒人が亡くなっている事。ジョージフロイドが死んだ事。根っこは同じです。

ロドニーキング殺害から30年。司法の不正義は衰える事無く悪辣に横行しています。数々の事件を孤立の事件として見るのは間違いです。システムの不備なんです。システムが壊れているんです(*abhorrentと言うかなり強い言葉を使いました。)。

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何回同じ事やれば私達は学習するんでしょうか?一つ一つをユニークな事件と片付け、大きな問題に取り組まない。同じ事件じゃないですか、全部。名前は違いますよ。しかし肌の色は一緒です。

人種差別の歴史はアメリカの歴史です。

正直な真実です。

私も怒りを覚えます。

ですからプロテスターを100%支持すると言いました。

しかし。

暴力は答えではありません。暴力は伝える正しいメッセージを濁します。注意を最初の暴力から反らしてしまいます。

“Returning hate for hate multiplies hate, adding deeper darkness to a night already devoid of stars. Darkness cannot drive out darkness; only light can do that.

Hate cannot drive out hate: only love can do that.” —— Dr. Martin Luther King Jr.

憎しみは憎しみを生むだけ。愛だけが憎しみを除去できるんです。

昨晩ブルックリンで警察とプロテスターの衝突がありました。司法長官(Attorny Genera)lのジェームス氏(女性!)が事実の詳細をレビューしています。市民は政府からのしっかりした説明を受ける権利があります。

現場にいた州議員もいます。彼らからのリポートも待っています。かなり問題のある行動(*there was a significant amout of concern about what actions were taken、と言っていたので警察側の行動だと思います)も見受けられたようです。

(*私も映像を見ましたが、屈強の警察官が全力でお下げの女性を突き飛ばしたりしてました。ぱっと見警察官とは分からない格好でプロテスターを煽ったり小突いたりする警官もいました。)

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コロナ禍で州を「閉める」との決断をした時、州民が付いて来てくれるかとても不安でした。ただの州民じゃないですよ、ニューヨーカーです。

しかし、政策を理解し、しっかりコンプライしてくれました。better angelsの導きで。お互いを助け、敬意を払い、守りました。

フロントライン従事者。私が「本当に危険ですので、出てこないで」と州民に言ったその口で「あなた達は必要ですので、働きに出て来て下さい」と言った時、出て来てくれた。

近代のヒーローです。

フロントライン ヒーローです。

その中では命を落とした人もいます。

彼らの死は無駄にはしません。

彼らは私を変えました。もっと良い人間になろうと思わせてくれました。彼らの貢献は絶対に忘れません。彼らの勇気、その半分でも持てれば、と思っています。

私達は一つになって、愛とともに、ウイルスを倒したじゃないですか。

できます。

この危機も乗り越えられます。

今知事令にサインをします。亡くなったフロントライン従事者の家族への死亡手当を出す知事令です。感謝の意を込めて。払われた犠牲を忘れません。残された家族は私達が守ります。これにサインできる事を光栄に思います。

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(*すんません今日も今日とていいっすか。訳者です。

プロテスターの「暴徒化」は大抵夜に起こります。ミネアポリスで逮捕された暴行行為を行っていた「プロテスター」はほとんど州外からわざわざ来た人達で、白人至上主義者も相当数いたようです。

要は、騒ぎたいだけの人達や、平和的にプロテストをしている黒人達を悪者に仕立て上げようとする人達が事態を悪化させているケースが少なからず、、、(私は過半数そうだと思っていますが)、、、ある、という事です。

ブルックリン美術館近くで燃えていた警察のバンも放火したのはアップステート、キャッツキル出身の女性二人だそうです。NY外の方に説明させて頂くと、キャッツキルだったら、白人だよね、って感じです。

2004年に何をトチ狂ったか、共和党が党大会をNYCでやりました。当時の市長はブルームバーグ。私の夫(当時彼氏)はプロテストに出かけましたが、そこでの警察の行動に度肝を抜かれて帰って来ました。プロテスターが手を出してくるように、煽ったり、小突いたり。「オラ!殴ってこいよ、てめぇ!」と。それにも乗らず平和的にラリーしていたら、行き止まりの街角に誘導され、上からバーンとネットをかけられ理由も無く逮捕が始まった。彼はなんとか逃げて来ましたが、「ここが民主主義国家とは思えない」と憤慨していました。

もちろん「良い警官」もいるのは分かっています。フロイド氏の殺害について「流石にあれは酷い」と声をあげる警官もたくさんいます。NJでは一般人/警察ジョイントのラリーもありました。アトランタでは市警チーフ(白人女性!)がほとんど丸腰でラリーの中に入っていって、涙ながらに気持ちをぶつけるラリー参加者の話を真摯に聞いていました(その後夜にはやはり激化してしまったのですが)。「良い警官」「悪い警官」がどれくらいの割合なのか、実際分からないです。

しかし、警察の黒人への暴力は誰もが認めるシステム全体の不備です。組合の異様な強さ、検事との結託により、勤務中の行き過ぎの暴力がしっかり裁けない、という現実もあります。そしてその黒人への不当な扱いは今だけではないんです。いつもです。普段から。毎日。

クオモ知事は「憎しみでは憎しみを解決できない。暴力では暴力を払拭できない。」と言いました。正論です。もの凄い正論ですよね。でもぶっちゃけ、私はそれを彼が言うのはお門違いだと思います。だからこそ彼はキング牧師の言葉を借りたんです。

「暴力は暴力を払拭できない」は、計り知れない憎しみを、理解すらできない暴力を、1年365日浴び続け生きる者だけが言える正論です。暴力を振るっている側が言える正論ではない。

そしてそう言ったキング牧師もやはり暴力で殺された。

いつも、いつでも暴力を振るっているのはどちらなのか、そして私達はその事に関してしっかりと情報を得られているのか。

アメリカに住むものとして、社会の一員として、共感と愛を持って勉強を続る義務が私達にはあると思います。)


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