USMLE Step2CKに1ヶ月で合格する方法
皆様はじめまして。
この度USMLE Step2CKに臨床医として勤務しながら1ヶ月という短い勉強期間で合格したので、その方法を共有したいと思い書いています。
対象は、「点数は問わないがUSMLE Step2 CKに最短で合格したい方」です。ハイスコアを目指す方にはそのまま適用できない可能性がありますが、参考になる部分も多いと思いますので適宜取り入れてください。
背景
自分のスペックは以下のような感じです
・医者5年目
・救急科
・普段の臨床業務はかなり忙しい
・Step 1は学生中にかろうじて合格したが、知識は忘却のかなたへ…生化学や病理などの基礎医学はもう全くわからない状態
・英語は、医学系の論文なら辞書なしで読める程度
留学への漠然とした憧れは常にありましたが、卒業後は臨床業務にかまけてUSMLEは何もせず、、、自分の将来を見つめ直し、留学への思いが捨てきれず、このたび思い切って受験することにしました。
自分の場合は7年ルールの期限が迫っており、何点でもいいからなるべく短期間で合格する必要がありましたが、通常の臨床業務が忙しくてなかなかまとまって割ける時間はありませんでした。。。
そこで可能な限り短い時間で目標を達成できるよう戦略を立てて取り組みました。
この方法であれば誰でも確実に1ヶ月(長くても2ヶ月)以内に2CK合格ができると確信しております。再現性のある方法と思います。
方法論は後ほどお話するとして、まずはざっと合格までの経過を書きます。
経過
経過のサマリー
受験1ヶ月前:UWSA2 204
受験2週間前:NMBE form14 213
受験数日前:Free 120 75%
本番:233
受験1ヶ月前
ものは試しと思い、UWSA 2を受験したところ、204。
明らかに産婦人科、精神科、小児科の正答率が悪く、これを中心に勉強することに。勉強をしていくうちに効率のよい勉強法を思いつき、これを中心にどんどん進めていきました。
受験2週間前
産婦人科、精神科、小児科、の勉強をして、再度模試(NBME Form 14)を受験。結果は213で、合格ラインギリギリくらい。このままの勉強を続けていけばあと2週間で合格は十分可能と確信。すでに勉強した産婦人科、精神科、小児科、を忘れないように復習しつつ、引き続き内科外科やマイナー科の勉強をすすめました。
受験3日前
概ねの勉強が完了し、Free 120を解いたところ、75%でした。Free 120は同じ問題が本番でも出題されるとの情報があったので、確実に100%正解できるよう何回か繰り返しました。最後の仕上げとして、覚えるべき事項を短期記憶としてひたすら覚える作業に。
本番
御茶ノ水で受験。ブロックごとに数分の休憩時間をとってなんとか8ブロックを乗り切りました。
1ブロック目が鬼のように難しく、半分以上の問題が全くわからないor2つにしぼりこめるけどどっちとも決めきれない、という問題で、とても面食らいました。。。それ以降のブロックもある程度難しかったですが、見たことも聞いたこともないという問題はごくわずかでした。総じて模試くらい、あるいは模試よりも少しむずかしい程度かな、という難易度でした。
一方で模試のように即答できる問題が少なく、ほとんどの問題が問題文をきちんと読まないと正解できないので、大変疲れました。また患者対応や倫理的な問題などが非常に多く、1ブロックあたり5-8問くらいを占めていました。そのため1ブロックあたりに英語を読む分量はとても多く、すべてのブロックでかなり時間ギリギリまでかかってしまいました。。。各ブロックごとに必ず数分の休憩をとって、トイレと栄養補給をするようにしていました。
薬説の問題は3問の連問で、2ブロックで出題されました。
ワクチンについての問題がかなり多く(多分毎ブロックで出題されていました)、事前にきちんと対策してきてよかったとしみじみ感じました。
Free 120と同じ問題は1問も出題されませんでした😢
手応え的には多分受かっただろうけど、確信は持てない程度。なんとなくモヤモヤしながら結果発表までの期間を過ごしました。
結果発表
3週間後の水曜日深夜に結果発表のメールが届きました。結果は合格!
思ったよりも余裕のある点数で驚きました。
勉強方法(総論)
1ヶ月という短期間で合格できたのは、タイムパフォーマスのよい勉強方法を編み出せたことが要因として大きいと思います。
原則
①Question bankは使わない
UWorldなどQuestion bankの問題を解いてその解説を読んで勉強する、というのがスタンダードな勉強法と思いますが、、、各種Qusetion bankの問題量は極めて多い(UWorldは4000問超!)ので、限られた時間で攻略するためには非効率です。そもそも問題を解くことが勉強になるのではなく、解説を読んでそれを覚えることが勉強になるので、問題を解くという行為はタイムパフォーマスが悪いです。
もちろん問題を解くことで得られること(思考力が培われる、問題を解くことへの慣れ)があるのは否定しませんが、点数にこだわらないのであれば、これらの要素が身についていなくても確実に合格できます。
そのため、UWorldなどのQuestion bankは使用しません。
知識のインプットには、後述するAmbossのLibraryを使用します。
②分野によって勉強の濃淡をつける
Step2CKでは頻出分野とほぼ出題されない分野が存在します。直近で受験された人の情報を集めましたが、どの受験生でもあてはまるある一定の傾向が確実に存在します。例えば、ワクチン接種のタイミングはこれでもかというくらい出題されますし、皆が苦手としている(と思います)風土感染症(コクシジオイデスなど)は基本出ません。出ても1問でしょう。
頻出分野は詳細な内容まで覚える必要があるのに対し、ほぼ出題されない分野については潔く勉強しないという戦略が必要です。これはタイムパフォーマスを追求してという面もありますし、余計な情報を覚えることで重要な情報の記憶がぼやけるのを避けるという目的もあります。
どの分野が頻出で、どの分野は捨ててよいか、自分と他の2CK受験者の経験をもとに以下の記事でまとめてあります。これは本気の方に見ていただきたいという思いと、フリーアクセスにすると様々な問題が生じる懸念があることから、有料記事での公開とさせていただきました。
③模試を積極的に受ける
自分の現在地を把握する目的で模試を定期的に受けます。1ヶ月での合格を目指すのであれば、だいたい2週間おきでしょうか。そのスコアに応じて適宜方針の修正をしていきます。また前述の通り問題演習をしないので、問題に慣れるという意味合いもあります。
使用するもの
①Amboss
→主にLibraryという医学知識をまとめたページを読むために使います
②ChatGPT
→Ambossから重要な内容を日本語で抽出するために使用します(様々なAIを試しましたが自分としてはChatGPT 4oが最適と感じました)
③Anki
→Chat GPTで抽出した内容を覚えるために使用する単語帳アプリです(単語帳のアプリであれば何でもよいと思います)
勉強方法(各論)
ここからは本気の方に見ていただきたいという気持ちと、かなり試験の本質や実際の問題に踏み込んだ内容になるためフリーアクセスにすべきではないという考えから、有料記事とさせていただきました。
1,2ヶ月で確実に合格したいという方は、ぜひご覧ください。
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