#19 気まぐれ日記。「無駄な時間を過ごせなくなる世界」
・TIME(2011)を観た。
・貨幣ではなく『寿命(時間)』によって売買が行われる世界。そこにファシズム社会を映したような作品だった。考えだすと難しいけど、受け身になればかなり楽しい。
・冒頭の「30分あげる。これでランチ食べて」という台詞が面白かった。ふと聞いたら「”これ”で?!?!」って時間を二度見する。
・Time is money.という言葉を具現化したような映画ではあるが、いざ貨幣を時間で代替すると無限に疑問が湧いてくる。あの世界では相対性理論を為替レートみたいに認識してんのかな。だとしたらちょっと、ウケる。
・もし私がこの世界に身を置いたとして常に気が立って仕方がないと思う。主人公はスラム街に住んでいて、常に寿命が1日しかない毎日を送っていたけど気が狂ったこととかないのかな。お金無くて明日飯を食う金も無い!とは比にならないほど逼迫した状況だと思うんだけどな…………。
・あの世界ではコーヒーが3分で売られていた。観た感じ1秒=1円の価値らしいので実質180円。値段として見れば、まぁ普通。ただだからといって、コーヒーに3分を払うのはかなり躊躇すると思う。しかも「コーヒーを飲むこと自体に3分使う」わけではなく「まず3分払って、そこからさらに数十秒かけてコーヒーを飲む」のだ。意味がわからん。こうして躊躇している時間も浪費につながっている。
・「誰かを待つ」「窓の外を眺める」「猫を追いかける」「睡眠をとる」みたいな、実質”なにもしてない無駄な時間”すら経済的な浪費に繋がってしまうと、人類全体の進化が終わると思う。無駄は人生の幅だから。この世界には”芹沢あさひ”がいない。
・作品全体を通してファシズム社会の崩壊を描いているのであまり”無駄な時間”については表現されていなかったけど、無駄な時間こそ人間の豊かさなんだぞ、みたいな描写があったら個人的にめちゃくちゃよかったかも。
・スーパーとかで売ってる透明わらび餅をミルクティーに漬けながら食べたら、べらぼうに美味かった。でっけぇタピオカミルクティのタピオカ食べてるみたい。約200円でできるし、タピオカミルクティもう全部これでいいわ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?