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「きっかけに・・・」

上映後、ロビーにいた堀潤さんと少しお話しができました。

『わたしは分断を許さない』
内容は映画の公式サイトより一部引用します。

シリア、パレスチナ、朝鮮半島、
香港、福島、沖縄…
ジャーナリスト堀 潤が
出会い、寄り添い、伝えた、
人々の「生の声」とは———

地球上のたくさんの人々の声と、それを受け止めた堀潤さんの想い、主張。普段は人の声に徹底的に耳を傾けて「そうだよね」「なんでそう思ったんだろうね?」と相手の声を引き出す姿が印象的だから、その主張には「叫び」のようなものを感じました。

「ここに出てこない小さな声が、あちこちに、たくさんあるんですよね。」そう話したら、「そうそう。そうなんですよ。これをきっかけに・・・」と、返してくれました。

どの現場を選んでも、一本の映画になるだけの素材も思いもあるんだと思います。それでもたくさんの現場を一つの映画にしたのは、これらは「その場の物語」つまり「他人の物語」ではない、というメッセージだったのではないかと受け止めました。

ここにはこんな声がある、ここにはこんな思いがある、それらを聞いていくと、では自分の周りには?と視点がこちらに向いてきます。

そうは言っても仕方ない…とどれだけ周りの言葉を受け流してきたか。また、言っても届かないし…と自分の言葉を捨て置いてきたか。

この映画の本編は、映画を見終わってから始まるんだと思いました。映画の中の現場に向けて自分ができることは、とても少ないかもしれない。でもそこに自分は確かにつながっていて、自分の周りに向けてできることは無いわけがない。

わたしにもできることがある。

ほんとうに?

希望を見出して映画館を出ても、いざ現実に向き合うと、やっぱり何もできない…という思いに襲われます。これもまた、何度繰り返してきたことか。

だけど・・・

こんなはずじゃなかった。
それでも、諦めたくない。

この映画のコピーが、そうは言っても…と言いそうになる自分をもう一押ししてくれました。

(コピー担当の阿部広太郎さんが、堀潤さんとの対話の過程を少し公開されていますので、こちらもぜひ。)

もっと人の声を聞いてみよう。

そんなことで世界の課題はなくならない。それでもやってみたら、自分の中でほんの少し暖かい思いが生まれました。

こういうことなのかもしれない。直接的に何かを為し得た、なんてことじゃなくていい。まずはここから。

(入口のカフェは映画の半券で100円引き☺️)

「きっかけ」はとても素敵なギフトだと感じました。

わたしはわたしの表現で、誰かに何かのきっかけをプレゼントしていきたい、そして何度でも一押ししていきたい、今そう思っています。

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