拡散
できないことばかりが目の前にうかんで、できるようになったことは忘れてしまって風景と化している。文章を書くのは数年まえに一度やめて、今またやり直しているところであるが、自分の頭の中のことを書けないでもやもやしているし、それとも自分がなにも考えて居ないのではないかと恐れをしている。とりあえずは別に構成を考えずに好きなことを書いてみるというのも悪くはない。箇条書きにして書いてしまうと何を書いているのか忘れてしまうので整理ができない気がする。
数日前の夜にランニングしているとき、カブトムシが道路を這う姿をみた。カブトムシとはそういえば夜行性であった。今年はなぜだかセミの声が昼間に聞こえない。そのためよく見る虫は蝶や蛾、ワラジムシで夏場の感覚を忘れていた。カブトムシを見てそういえばそんな虫がいたと思い出した。あんな角を持った虫が実在していたのをこれまでも見ていたのに忘れていたというのが面白い。
カブトムシで覚えていることはカブトムシ・クワガタムシ図鑑みたいなものがあったことだ。ヘラクレスオオカブトやら、コーカサスオオカブトやら、ギラファノコギリクワガタやらいたはずだ。これらの虫は子供のころはペットショップで売っている姿をみた覚えがある。それらのハンターがいて、日本に売って当時は日銭にしていたのだなと思う。今はどうなんだろうか。できれば象牙と同様に密猟から引き離されたものになっていればよいなと、ツーリズムの一貫程度になっていればいいなと思う。
研究で船に乗っていた時期に太平洋上で船に蛾がいたのを覚えている。その船は別に日本国から出向して日本国に帰航する船であったのでその蛾も日本の違う地方に移動したぐらいだろう。蝶や蛾のなかには海を越えてくる種もいるそうだが、そうでない種も船を媒介にして移動してくるということはあるんだろう。そういえばヒアリもそうであった。植物の種が靴に挟まってくるなんてこともある。
人間は生物の拡散を進める種だなと思う。
ただそれはミツバチと違い受粉を伴わない。
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