信憑性を担保するには
ネット社会にはホントもウソもたくさん溢れています
そんな中から真実を手にするのは、実はとても難しいことなのかもしれません
出だしから矛盾した話をしますが
ネット社会の信憑性とは、その人(情報源)の姿形が見えることだと思います
私のnoteもそうなのですが
身の上を明らかにしない投稿は参考までに留めておいた方が良いでしょう
(デリケートな内容を含む投稿には賛否ありますので、経営する病院を守るために匿名にしていますが
本当に必要な情報はもちろん病院のホームページにも載せています)
自分の所在を明らかにしない文章というのは
「何があっても責任を取りませんよ」といっているのと同じです
チラ裏と一緒です
セミナーで顔を隠してニックネームで開催する先生は居ませんし
書籍をペンネームで執筆する先生もいません
みなさん、名前と所属を堂々と記載しています
以下は私の個人的かつ勝手なイメージなのですが
「獣医師ニャン太郎のペットと健康に過ごす方法」みたいなペンネームで執筆された本がたまにありますが
責任放棄もいいところだと思います
記載してある内容について問い合わせをしたかったら
どこに質問を投げ掛ければ良いのでしょう?
獣医師ニャン太郎先生はどこにいるのでしょうか
こと、商業的な目的で発信するなら尚更です
私個人は、不特定多数の人に投げ掛けられるほどの絶対的自信を持って情報を発信できないので
そもそも書籍の発刊や、Youtubeなどので情報発信をするつもりはありません
私のnoteはこんな考え方もあるんだなぁとエッセイ感覚で読んでもらえると幸いです
(もちろん、開示できる情報源がある場合には引用元を記載するよう心がけますが…)
たぶん、個人獣医さんのブログなどは院長先生を除き実名を控えるのは
病院を守るためではないでしょうか
もし獣医師という立場を利用して情報を発信するのであれば
自身の発言に責任を持つべきだと思いますし
その自信がないなら、不特定多数に向けた発信は控えるべきだと思います
そうは言いながらこんな投稿をしている手前、もしこのnoteにコメントいただける場合には誠心誠意対応したいと思っています
大いなる力には、大いなる責任が伴う
スパイダーマンのセリフですが、すごく好きな一節です
少し話がそれましたが、ペット業界は民間療法含めてたくさんの話が転がっていて
獣医師としては「何を根拠に…」と思う話もあります
ペット業界に関わらず、私がインターネットで調べ物をする際に大切にしていることは
「ソースが提示されているか」に尽きます
医療業界では「エビデンスがあるか」と言い換えることができるかと思います
論文投稿する際には名前と所属は絶対条件です
この論文をもとにエビデンスがあるかを判断していますので
根拠のある情報=身元の明らかな情報源から発信された情報といってもいいと思います
インターネットで検索した情報のソースがTwitterや虚構新聞だったら
その信憑性はどうでしょうか?
海外の論文を引っ張ってくる悪質な誘導もあります
大抵の人は英語を毛嫌いして読みませんから情報源があるだけで満足しがちですが
summary(要約)だけでも読むと概要は掴めますので
本当に欲しい情報が載っているソースなのか、ブラフなのかを見極める材料になります
そもそも、そういったソース提示のないサイトすらあります
医療系の情報に関しては、出どころを探ってみると良いでしょう
こういったエビデンスに囚われない情報源がもう一つあります
それは
獣医師や動物看護師でもない、いち飼い主の体験談的ブログです
確かに、その子に起こった出来事としては間違っていませんが
全ての子に当てはまる訳ではありません
「これを食べたら症状が改善した」とか
「この薬は吐き気が止まらなくなるから使うな」とか
そういったことも起こり得るけど、データとしては信憑性に欠ける
所謂、ネット通販でいうところの製品レビューみたいなものと思ってもらうといいと思います
本当に我が子のことを考えて、何かしてあげられることはないかと行動するのであれば
闇雲にインターネットの世界を彷徨うのではなく
信頼できるかかりつけの先生に相談してみてください
先生は間違いなく獣医師免許を持っていて、日々研鑽を積んでいるスペシャリストです
そんじょそこらのホームページやブログよりもその子の体調と家庭環境を考慮した答えを出してくれるはずです
もし、先生の言ったことが信じられないのであれば
すぐに信頼できるかかりつけ医を探し直しましょう
病気になったときに治してくれるのはインターネットではなく
紛れもなく、かかりつけの先生なんですから
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