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46歳現役教員G’s ACADEMYでの半年GGA編 Vol.1

福岡の私立中高で教員一筋20年の現役教師
46歳にしてエンジニアと起業家を育てる学校「G’s ACADEMY」の福岡DEV12期として入学しました。
最高に刺激的で充実した半年の記録を残したいと思います。

GGAとは?

 G's ACADEMYには、全国4つの拠点(東京・福岡・Unit札幌・Unit山口)があります。その全受講生の中からセレクションで選ばれたメンバーが集大成として、卒業制作で作成した事業・プロダクトのピッチを行うDemo DayがGGAです。G'sは半年で修了なので、年2回(SpringとAutumn)行われることになります。

私にとってのGGA

 光栄なことに GGA 2023 Spring に登壇させていただくことができました。もちろん最終的には出たい!と思い必死で努力をしたつもりですが、最初からそうであった訳ではありません。入学当初、私にとって起業は現実的ではなく、「できたら楽しそうだけど、今からは無理だろうな」という感じで、G'sはあくまでプログラミングを身に付ける場所だと考えていました。入学して1ヶ月くらいのタイミングで、GGA 2022 Autumnがありオンラインで視聴しましたが、「熱いピッチかっこいいな」「すごい人たちもいるもんだな」と感動しつつも他人事でした。それを変えたのはやはり同期の存在です。

Why Me探しの熱い夜

 福岡DEV12期・Unit山口3期の同期にも様々な面白いメンバーがいます。この期の特徴はとにかく仲が良く、熱いこと。山口とはほぼオンラインのみ、中にはオーストラリアから受講しているメンバーもおり実際に会うことは少なかったにもかかわらず、すぐに打ち解け旧知の仲のようになりました。
 GGA(前の期を卒業した方の分)が開催される前後に行われる児玉先生の事業企画講座(一気にG'sへ通う意義が変わってしまうくらい素晴らしく価値のある講座、ぜひ受けてほしい!)で「Why Me(なぜ自分がその事業をやるのか?、なぜ自分なのか?)」を考えることとなります。自分にはそこまで必要ないよなと思っていましたが、同期が深堀りをはじめ、それぞれの深い部分を見つめさらけ出す様子を見ていると自然と自分ものこのままではいけない、と思い始めました。
 この頃からgather(アバターを使って交流するオンライン会議ツール)を使い、夜な夜な壁打ち会を行っていました。プログラミングの課題も勉強しつつでかなり大変でしたが、多くのメンバーが次の日の仕事のことも忘れて深夜までお互いの話を聞き合っていました。チューターのナンバさん、マキさんなども度々付き合ってくれ、眠たいけれど眠りたくない、20代のころに戻ったようでした。今思い出してもこの頃は本当に熱い熱い毎日であったと思います。

私の課題感と出会ったプロダクト

 学校教育に関する課題を改善したい、これが私の目的でした。学校業務の改善、DX化などでできることはないかと模索していましたが、これは非常に厳しいものでした。突き詰めていくと制度や社会、政治の問題となってしまうのです。深夜の壁打ち会でも私のWhy Meを聞いてもらった時間が一番長かったのではないかと思います。ある夜同期ペンちゃんの大いなる気づきにより運命の転換を迎え、ついに自分のやりたいプロダクトと出会うことになります。これについてはじっくり聞いていただきたいので後日別記事で書かせてもらいたいと思います。
 これにより自分の成し遂げたいことは、プログラミング技術を身に付けるだけではなく、この課題感を社会へ伝え仲間を募ることだ、と視界がクリアになりました。すると必然的に「自分の思いを知ってもらわなくては、絶対GGAに出たい」という思いが湧き、GGA出場が明確な目標となりました。

「想い」で教員を救うプロジェクト Web Pigeon

同期そえさんが作ってくれたプロダクトデザイン

 私が卒業制作として取り組んだのは、卒業生から以前お世話になった先生へメッセージを送ることができる「WebPigeon」です。名前はChat-GPTにコピーライターさんになってもらい、会話を重ねながら考えました。WebとCarrier Pigeon(伝書鳩)を合わせて作った言葉です。
 我々教員にとって最も嬉しいのは卒業生から久しぶりに連絡をもらうこと。その機会を増やし、教員の心を救うことを目的としています。さらに連絡をとってみて、もし先生が疲れている、大変そうと思ったら「少し休んだら?」と声をかけてもらいたいとも思っていました。本当の目的は学校現場の過酷な状況に病んでしまったり、倒れてしまう先生を救うこと。場合によっては一旦学校現場を離れてもらい、体勢を立て直してもらいたいとの思いがありました。
 このプロダクトをやりがいを増やすもの、と捉えられるとそれは本意ではない部分もあり悩ましいものでした。これに関してはGGAが終わった今も十分に伝えきれていないと感じています。

卒業そしてセレクション

 同期のプロダクトと比べるとWebPigeonはシンプルで「もっと技術を勉強したい」という気持ちもありましたが、社会へのアピール、仲間集めという目標が定まっていたので、制作には集中して取り組むことができ、無事卒業認定をもらうことができました。
 卒業制作期間は同期とリアルで会う機会が減りますが、相変わらず夜のgatherは熱いものでした。それぞれ学んでいる技術も目的も違い、余裕がある人はいない。でもお互い自分の時間を削ってでも問題を抱えている同期のプロダクトを助け合っていました。今考えると睡眠時間はなかなか少なかったですね。そして、ときどき卒業後のことを口にすることが増えてきました。夢と希望はあるけど、今のような時間を共有することは少なくなるだろう、さびしいね、と急速に寂しさを感じるようになってきます。
 卒制提出日はの夜は、全員提出できた喜びで盛り上がりました(提出ミスがあり、しかも本人に連絡つかない!というトラブルはありましたが)が、終わるとすぐにGGAへのセレクションが始まります。セレクションはプロダクトや事業のピッチを5分間で行うものです。児玉先生が全員のピッチを見てフィードバックをくれます。余裕のなかった私は卒制期間中にプレゼン準備などは全くできておらず、かなりバタバタでした。 
 ちなみにセレクションを受けるかどうかは選択できますが、私は全員受けたほうがいいと思っています。アウトプットをするとプロダクトや自分の思いへの解像度が上がり新たな気づきが出てくるからです。(審査をする児玉さんの負担はすごいものがあると思いますが、、、無料で児玉さんからフィードバックをもらえるのも貴重な機会といえますね)
 本業の新学期は始まっていましたが、GGAまでは!と業務時間以外はフルコミットしていました。毎日就業時間後G'sへ、夜まで作業→帰宅→21時から作業 をルーティンとしていました。プレゼンはプロなので誰にも負けられない!という思いで練習しました。セレクションまでに50回程度、GGAまでに100回程度練習したと思います。目的が起業でも就・転職でもない、というところは悩みどころでした。どういった方向でプレゼンすれば良いのか定めにくいのです。gatherなどで同期、メンティ会のメンバー、卒業生の先輩など様々な方に聞いていただき、フィードバックをもらいながら少しずつ思いを固めセレクションに臨みました。少し緊張しながらも無事プレゼンを終え、結果セレクション通過!GGAへの出場が決定しました。結果発表に自分の名前を探すドキドキも久しぶりのものでした。

本番までの1ヶ月

 本番までは少し時間がある!と思っていましたが、やることは意外と多いくバタバタのままでした。プロフィールシート、プロダクトデザイン、写真、動画等の提出。名刺も作らなくてはなりません。何よりも他の登壇者が、この1ヶ月でプロダクト自体を大きくブラッシュアップさせていることに驚きました。完全に0から作り直したメンバーも複数いたほどです。周りに触発される形で自分もプロダクトを見直し、FAXをWeb上から送れるようにする機能などを考えました。
 ここでも毎日G'sに通い、同じく選出されたDEVのあべちゃん、LABのてっぺいちゃんと作業を進めました。この2人は毎日朝から晩までG'sで頑張っており、技術力も本当にすごいものでした。飛行機を予約し、宿は男子メンバー4人でシェアハウスに泊まることに。若者3人とおっさん1人の修学旅行状態でした。

→Vol.2は、コチラから


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