心理系大学院に行くための勉強

二日目。精神物理学について。

心理学誕生の前に、物理学者フェヒナーは自らの学問を精神物理学と呼んで身体と精神の関係性を科学的に解明しようとした。

ウェーバーはドイツの生理学教授。
弁別閾とは、2つの刺激を区別できる最小の刺激強度差を指す。例えば、50gと51gなら違いを区別出来るが、51g未満になると50gと区別ができない場合、弁別閾は1g。この比率、ウェーバー比は常に一定。これを、ウェーバーの法則と呼ぶ。

フェヒナーの法則とは、弱い刺激に対しては敏感に区別出来るが、刺激が強くなると大きな違いでなければ区別出来ないことに注目して導き出された。心理的に感じる感覚の強さが、刺激の強さの対数関係になることをいう。

スティーブンスは刺激内容ごとに感覚と刺激のかんけが変化することをまとめ、スティーブンスの法則を発表した。また、スティーブンスはマグニチュード推定法を用いた点でも重要。たとえば、基準刺激の強さを10とした時に与えられた刺激が半分なら5、2倍なら20と答える方法である。
見えない存在を数値化して、客観的に測定、分析可能とする、という現在の心理測定の基礎を築いた方法として歴史的な意義は大きい。

まとめ
精神物理学とはフェヒナーによって創始された精神と身体の関係性を数式的に明らかにしようとした学問のこと。主に弁別閾に関する研究が中心。スティーブンスの開発したマグニチュード推定法など、感覚の強さを数値化して測定する方法や、測定結果を科学的に分析して法則を証明する方法は、心という目に見えない存在をデータ化して科学的に分析する現代心理学の基礎を築いたものであり、その貢献は大きい。

二日目終わり。明日は用語解説。

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