心理系大学院に行くまでの勉強

だれかに憎しみを抱いても、必ずしも実際に暴力を振るうとは限らない。暴力をふるうかどうかの分かれ道はどこにあるのだろうか。
傷害や単発の衝動的な殺人事件(単純殺人事件)を起こしやすい人には三つの重要な要素があると言われている。「怒りを溜めやすい」「衝動的」「抑制がききにくい」である。つまり、怒りをかんじたらすぐに暴力を振るい、鬱憤を晴らそうとする人が傷害事件や単純殺人事件を起こしやすい人物像だと言える。
これらの要素を抱えるようになるのは、生まれつきよ気質と置かれた環境に原因があると考えられている。しかし、犯罪を起こす原因は複雑に絡み合っており、暴力を振るいやすい気質を持っていたとしても、その人の置かれた環境で強くなったり弱くなったりする。例えば、家族や将来の夢など守るものが多いとそれだけ抑止力が強くなる。衝動的な行動を思いとどまる。
しかし、抑止する力が強くても犯罪をおこすケースもある。たとえばサイコパスなどは抑制する力が強く、自分の衝動を上手にコントロールして犯罪に手を染める。また、サイコパスでなくとも、強い抑制力の持ち主でも抑えきれない程の大きな怒りを限界まで溜めて大爆発する時に犯罪を起こすことがある。多くの大量殺人はこのパターンでおこる。

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