心理系大学院に行くまでの勉強

古代ギリシャ
古代ギリシャ前期の哲学は「自然哲学」と呼ばれている。自然を観察して知を得ることを目指した学問である。しかしその後、紀元前5世紀から、哲学の中心は人間社会へと移っていった。「万学の祖」と呼ばれるアリストテレスは、哲学や数学、経済学などを含む「学問分類」を作り上げた。しかし紀元後は、キリスト教の普及とともにギリシャ哲学は力を失った。

中世ヨーロッパ
アリストテレス哲学は12世紀あたりにイスラム世界から逆輸入される形でヨーロッパの人々に広く受容されはじめた。キリスト教との軋轢を生みながらも哲学は復活を遂げた。14世紀に神学と切り離された哲学は、そこから著しい復活を遂げる。この頃まだ哲学と科学は区別されておらず、哲学者は「実験」の重要性を説き科学の後押しをした。17世紀にフランスの哲学者デカルトは、「我思う、故に我あり」という言葉とともに「自意識」だけが唯一の確かな存在であると説いた。「ありとあらゆるものは実は存在しないのではないか」というデカルトの疑いは、意識の存在を前提とする哲学を生み出した。

19世紀以降
ライプツィヒ大学の哲学教授だったヴントは意識や感情といった心の働きも、実験を使えば数値化でき、科学的に研究出来ると考えた。そこで1879年に世界初となる心理学実験室を開いた。これが近代的な心理学の誕生とされている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?