心理系大学院に行くまでの勉強

「社会的促進」とは課題や作業を行う時に1人で行うより誰かがそばにいることで作業のや行動の成績が高まる現象を言う。社会的促進のうち特に見られることによる効果は「観客効果」と呼ばれる。
この効果を最初に発表したのはアメリカの心理学者ノーマントリプレットである。ノーマンは1898年に論文を発表した。論文によると自転車競技で、時計で時間を測りながら1人で走る場合と、他者と一緒に走る場合では後者の方が20%もタイムが早くなった。また、自転車競技のように競うものではなくとも、同じ作業や課題を行う他者がいると社会的促進がおきる。これは「共行為効果(共行動効果)」という。
ただし観客効果は逆に作用する場合もある。たとえば周囲の期待が大きすぎたり作業を監視されている場合など。これを「社会的抑制(社会的抑止)」という。
他者がいる、見られているという要因は同じなのに抑制が起きたり促進されるのはなぜか。これは課された作業や行動を本人が十分学習できていたり自信がある場合は促進が起き、その逆では抑制がおこるとされている。

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