ブックレビュー「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦(著)
「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦 角川文庫320頁 ★★★★★
実によいのだ。実にバカバカしい話なのだが、とても楽しく、とてもキュートな傑作なのだ。しかもなんと、「山本周五郎賞」を受賞し、「本屋大賞2位」に耀いたベストセラー作品でもある。アニメの映画にもなっているが、これはこれで傑作であった。
黒髪の「乙女」に憧れ、「意中の人」を京都の夜の先斗町、古本市、学園祭にと追い求める京大生の「先輩」。だけどそんな先輩の想いにもまったく気が付かないのんびり屋の「乙女」。奇人変人が