就寝時襲う“くすぐり魔”続発、米大学周辺の学生宅で被害報告相次ぐ。

米マサチューセッツ州ボストンにある私立大学ボストンカレッジの近くに住む学生の間で、最近、夜中に奇妙な事件に巻き込まれる事例が相次いだ。

男子学生たちが家で眠っていると、その間に男が部屋に侵入。

金品を盗むわけではなく、ベッドの中にいる彼らに接近し、寝ている彼らを見続けたり、足を触ったりして逃走するという行為を繰り返しているという。

そのため、通報を受けた警察も捜査を始め、犯人の行方を追っているそうだ。

米ニュースサイト・Boston.comなどによると、この事件は4月7日、ボストンカレッジ近くの狭い範囲に住んでいる学生たちの家で「少なくとも3件」発生。

そのうちの1人は7日午前3時45分頃、ベッドで寝ていると、「部屋の隅に誰かが立っている」ことに気が付いたそうだ。最初は半信半疑だった彼も、間もなく本当に見知らぬ男がいると確信して体を起こすと、男はそのままドアから出て行った。シェアハウスとなっている彼の家では、3月にも別の学生が部屋のドアが開くような音を聞いて目を覚ますと、“スキーマスクをした男”に入られていた一件があったばかりだという。

さらに7日午前5時前後には、別の家に住む男子学生も同様の被害に遭遇。
彼もまた、寝ていた部屋のドアが開く音で目を覚ますと、誰かがいることに気付いたそうだ。そこで「ルームメイトの名前を呼んで」みると、男は反応を示すわけでもなくドアを出た後、走って家の外へ逃走。この日に侵入された「少なくとも3人」は、いずれも警察に通報して被害を訴え出たそうで、この通報をきっかけに地元警察も本格的な捜査に乗り出したとしている。


その後の調べで、地元警察はほかにもボストンカレッジ近くの狭い範囲に住む学生たちの間で「少なくとも10件」目撃された事例を確認。その多くで、目撃された犯人は「身長173センチくらいで黒いフード付きの服を着た黒人男性」だったとされている。

家に入り込んだ男は、お金やパソコンといった貴重品などが無造作に置かれていても一切盗まず、いつも寝ている学生を見るだけか「足をくすぐる」などした後、立ち去って行くそうだ。

中には家の窓の外でいかがわしい行動に及んでいた姿を見ていた学生もいるそうで、男は性的興奮を求めて寝ている男子学生の家に侵入し続けている可能性も。

ただ、被害に遭った学生たちが住む地域は「犯罪発生率が低い」比較的治安の良い場所だそうで、そうした油断もあってか家の鍵を閉めてなかったという学生が少なくなかったことも、男の侵入を許した一因になっているようだ。

現状、警察は男の姿が写った写真や映像など「確かな証拠がない」とし、依然犯人探しには難航している様子で、ボストンカレッジの学生に対して“くすぐり魔”の存在は「都市伝説ではない」と注意を促すと共に、「被害に遭ったら通報してほしい」と呼びかけている。

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