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漫画家を目指した彼氏?みたいだった人

パパ活以外にも、ナンパした人にもいろんな人がいました。

友達と二人でナンパした二人組、友達が気に入っていた方側の男の子が私を気に入ってくれて、一時期彼氏?みたいな感じでお付き合いしていました。
彼氏みたいな人がたくさんいたので、はっきり彼氏ではなかったのですが……

大学生で、車を持っていて、大学からバス停2個分くらいのアパートに住んでいました。

この子の家には結構遊びに行って、一緒に大学に行ったり、自転車で学食まで二人乗りをして学食を食べたりなどよくしていました。

イエモンが大好きで、歌がうまくて、イエモンの私がよく歌う曲はほとんどが彼から教わりました。

珍しくお付き合いは2ヶ月以上続きました。
結構仲が良くて。

大学は理系の学部にいて、おぼろげながら工場のようなところに勤めるかも、みたいな話などをよくしてくれていました。

そんな彼の卒業はすぐやってきて。
彼はもう大学に行く必要がないからと、ちょっと田舎の郊外に引っ越しをしました。
引っ越しをしてからも数回遊びに行ったけれど、もう会う回数はかなり減っていました。

そんな彼が、突然私を呼び出しました。

なんだろうと思って家に遊びに行くと、

「俺、漫画家目指すことにした」

と。

ええっ、今まで絵を描いてるとか一言も話を聞いたことがありませんでした。
で、持ち込みをする予定なんだけど、そのベタやトーン貼りがまだ終わっていなくて手伝って欲しい、と。
確かに、私は出会った頃ちょこっとだけ、昔は漫画描いたりにハマってたんだよという話はしたけれど、世間話みたいなもので、全然その先の話をしなかったのに

「ちびひめならきっとベタやトーン貼りをしたことがあると思っていた。大事な原稿だから、一緒に描いて欲しい」

と。

その日から私は彼の家に通いました。

思いの外作業が早く進んで、いざ、持ち込み。

その原稿は掲載されることはなかったのですが、なんとその原稿でアシスタントをすることが一発で決定しました。

彼は東京に旅立ちました。

数年後、もう彼のことなんてすっかり忘れていた私に、一通の手紙が届きました。

デビューが決まった。成功するかはわからない、でも思い切りやってみる。

とだけ書いてありました。
彼の絵柄はかなり見たので、覚えているけれど、絵柄も変わっているかもしれないし、どこの出版社なのかも聞いていないし……
でもとても絵が上手で丁寧で、話も面白かったので、どこかで成功していることを祈ります。

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