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データドリブン経営の威力

コンビニは、物流、立地、店舗設計、品ぞろえ、在庫管理、それを支えるPOSを始めとした情報システムといった高度なノウハウと巨大な投資の集積である一方で、小店舗のため、一店舗あたりの利益の上限が低い(=大店舗化による効率化が出来ない)ので、中々新規参入が難しいといわれているらしい。

今、中国では便利蜂という新興コンビニチェーンが注目されている。中国で比較的メジャーなセブンイレブンやファミリーマートが、上陸15年でそれぞれ2500店程度の規模である一方、便利蜂は創業からわずか42か月で全国に1500店舗を展開する規模に達したらしい。

この便利蜂の創業者は、有名な旅行サイトを創業した荘辰超というIT系の起業家で、小売りやコンビニのスペシャリストではない。

その代わりに北京大学卒の数学の天才といわれた人物で、データを用いたモデリングやシミュレーションが得意なんだそうだ。

便利蜂のビジネスモデルも、生産・物流・店舗などバリューチェーンに渡るデータを取得分析して、意思決定を機械化することで、極力、人に依存した意思決定を排することに特徴があるんだそうだ。いわく、「ビジネスのボトルネックは、”人”である」。

中国は、文化や生活習慣の違いが地域によって大きく、コンビニチェーンを全国に拡大するのは難しいと考えられていた。高度なノウハウを持つセブンイレブンやファミリーマート、ローソンといった企業が15年かけて拡大した規模の店舗数を、小売りのノウハウを持たなかった企業がわずか3年半で達成できたのは、データを中心にした経営をしていることが非常に大きな要因だと思う。

データドリブン経営の威力とは、こういうことなんだろうと思う。長年の経験や高度なノウハウが必要と思われていたビジネスでも、データを活用することで短期間でキャッチアップし、既存のプレイヤーを超えてしまうことも可能だということだ。

一方で、データさえ集めればなんとかなるということでは決してなく、経営判断にどのような指標を用い、そのためにどのようなデータを、どのように集めるかという設計や、顧客価値向上にどう活かすかという、データを中心としたビジネス設計、組織設計が必要になる。

ネット系企業以外では、日本企業でここまでデータをうまく活用できる会社は少ないと思うけど、逆にいうと伸びしろがたくさんあるということだと思う。


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